2010年2月17日水曜日

「成功法則」というもの-3

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第1回をベースに、第2回に続き、今回が3回目となりました。
日本という国は「組織」というもので成り立っている「縦重視の社会」です。逆に、西洋諸国は「個人」というもので成り立っている「横重視の社会」です。
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日本の「縦重視の社会」は「村文化」を発祥とする「集団主義」から生まれてきたものです。集団主義では、何かの縁でそのグループに所属したら「仲間意識」を持って動くことが重要になります。
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まるで「家族」のように「親しく」なり「家族主義」と言われるほど、仲良くならなければ結束が高められないと考えられてきたのです。
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家族主義になると「争ってはいけない」ということになり、仲良くすることが重要視されるようになります。日本の会社の経営理念に「和」というものが頻繁に使われるのは、こういう民俗的・歴史的背景があったからです。
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こういった社会の中では「個人競争」が非常に嫌われる傾向が強くなります。仲間・身内というった人たちの間での競争は、少なくとも表面的には隠さなければなりません。
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競争するならば「他の企業」と「仲間で結束を固めて競争すること」が大切になり、仲間どうしての成果の奪い合いなどしたら、村八分となり、生きていく場所を失うことになるのです。
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会社と会社が競争しているのですから、当然「競合企業」に対して敵対心を持つようになってくるわけです。
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これだけ日本と西洋とでは「社会的価値観の構造」「精神的感覚の構造」が違っているのです。ですから当然といえば当然という話ではありますが・・・
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やはり「成功」というものの考え方も、まるっきり違ってくるのが当然なのです。
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日本では「出る杭は打たれる」という価値観があります。
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たとえば「科学の分野でノーベル賞」が欲しいなら「西洋の大学へ勤めろ」ということが大学教授の間では「暗黙のルール」となっているのです。

「ノーベル賞などを取ってしまったら、そういう人間の居場所がなくなってしまう」というのが「古い学会というものに縛られた世界」に生きる「先生がた」の感覚のようです。
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日本の社会では、何かにつけて「チームを組んで動く」というのが好きなのです。そうやって、何事も「仲間と一緒にやる」という価値観を大切にしているのです。
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「ノーベル賞」を手に入れるほどの卓越した人は例外と考えて、普通の人ならば、日本で成功するためには、仲間に嫌われてはいけない・・・ということになるのです。
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こういう「心理の違い」は「購買者」となった時にも顕著に現れてきます。つまり、西洋の売り方を以てしても、日本では成功しにくい・・・ということなのです。
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西洋の売り方の代表といえば「テクニック」というものだと思います。つまり、日本で「○○テクニック」というものを使っても、なかなか売れないのは、こういった時代背景や
歴史的価値観があるからなのです。
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では、どうすれば良いのか・・・という話になるのでしょうが・・・ずいぶんと長くなってしまったので・・・
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今日のところはこれくらいで筆を置くことにしましょう。



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