2010年2月22日月曜日

日本人の成功哲学-4

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連載のシリーズの続きです。
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さて、今日も前回の続きを続けてご紹介することにしましょう。
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前回の締めくくりは・・・
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ハッキリいってしまえば、日本人は「集団(村)の長」に対して「人徳」を尊び、信用、人望を重視しているのです。
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「人望」「器」「器量」という言葉が歴史的に重んじられてきましたが、これは「人を活かすことのできる度量の大きさ」のことを指しているのです。
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つまり「自分を活かすより、他人を活かすこと」が日本では「評価をあげる基準」となってきた2500年もの歴史がありますし、原則、今もそれは変っていないのです。
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というものでした。
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欧米諸国と、世界中でも「希な基準を持っている日本」の「価値観」を、この部分で対比してみると、次のようになります。
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西洋諸国・・・個人主義→個人→自我主義→ホンネ→自分を活かすことを最優先に考える→個人主義社会の成功論→成功哲学→個人の能力を引き出す成功法則の著書
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日本・・・・・集団(村優先)主義→集団(村)→タテマエ→自我を抑え他人を活かすことを最優先に考える→集団主義社会(村文化)の成功論→成功するための「ことわざ」→自我を抑える成功書

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つまり、日本人にとっては「西洋思想の成功論」というものは、個人主義的な考え方・・・結果「出る杭は打たれることになる」・・・ということから、実践的には使えない。という実践体験によって排除され続けてきたのです。
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このような文化的な環境の違いがあったため、日本では、まとまった「個人が成功するための哲学」というものが育たなかったのです。
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では、まったく存在しなかったか?というと、そうではないのです。それは「石門進学」というものに代表する「商売の教え」でした。
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これを理論体系づけた「石田梅岩」という学者が活躍したのは、今から300年ほど昔の話です。「商人道」として、その教えは京都から広がりました。
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後に、多くの「大店の店主」が「門外不出の家訓」として、その教えを外に漏らさずに守ってきたという歴史をあったのです。
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「損して得取れ」「負けるが勝ち」「三方良し」といった「ことわざ」となりました。集団主義の中で生きる「商人達の成功論」は、西洋諸国よりはるか昔から日本に存在していたのです。
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では、どうすれば日本で成功できるのか・・・という話になるのでしょうが・・・ずいぶんと長くなってしまったので・・・ 
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今日のところはこれくらいで筆を置くことにしましょう。



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