2010年4月30日金曜日

本気で「商人」をやりましょう。No.48



「なぜ売れるのか、どうすれば売れるのか」シリーズの初めから読む





お客さまは、怒っているのです。

お客さまにはプライドがある


待っている人にも「プライド」ってもんがある。

髪の短い店員さんは、5〜6人並んでいたお客さんの対応を、パパパパッと終わらせてしまいました。いやぁ〜、実にお見事!鮮やかというばかりのものです。しかし、わたしが並んだ髪の長いほうの店員さんは、そうですね、手際が良いほうの店員さんの倍くらい時間がかかっている。ゴソゴソ・・・って感じ。しかし、気が大きいというか「悠々」として「堂々」とした対応です。

ちょっと急ぎませんかねぇ・・・と思ったりし始めます。遅いなぁ・・・いい加減に空気を読みませんかねぇ・・・と思ったりし始めます。わたしの順番になるまで、あと2人・・・ 髪の短い「さばけた店員さん」をチラリとみると「さぁ終わったぞ!どうだ!どうだぁ〜〜っ!私の方が早いだろぉ〜〜っ!」と自慢気な顔をしていらっしゃる。

こっちのお姉さんにお願いしちゃおうかなぁ・・・と、ふっと考えたりしていると、どうも感じがよろしくない。自慢気に鼻の穴をふくらませてツンと威張った感じで立っていらっしゃる。その様子が、どうもイヤな感じ・・・「お待ちになっているお客さま、どうぞ、こちらへ・・・」と、どうして声をかけないのだろう? とちょっと不思議に思ったり・・・

このまま待っているべきか、あの自慢気なお姉さんのほうへ行くべきかと迷っている。「ひと声」かけてくれると動きやすいんだけれど・・・などと思い始めたら、だんだん腹がたってくるわけです。私のひとつ後の人もイライラしていることがハッキリと気配で伝わってきます。問題になったのは、次の対応でした。髪の短いお姉さんのほうのレジに、後に並ぶはずの新しいお客さんが小走りに走って来て本を突き出した・・・

「いらっしゃいませ。ありがとうございます・・・」サササッ・・・と、本にカバーをかけて対応が終わる。そうしたら、次のお客さんがまた小走りに走って来て本を突き出す。「いらっしゃいませ。ありがとうございます・・・」サササッ・・・と、本にカバーをかけて対応が終わる。いやぁ〜手際が良い。若若しい。爽やかだ。まったく明るく、元気いっぱいだ・・・

こっちの列に並んでいるお客さんを、3人も4人も待たせておいて、どこから、あんな笑顔を元気で爽やかな声が出てくるのだろう・・・ まったくもって、自分さえ良ければ良い。自分さえホメられれば良い。自分だけが評価されれば良いという自己中心的な、二重人格の笑顔、そして声・・・ わたしだけでなく、列に並んでいる人みんなが腹を立て出した。重たい、いやぁ〜な空気が流れ出す。

それでも髪の短い店員さんは、ニコニコ爽やかで「サササのサッ・・・」、髪の長い店員さんは、下を向いて、汗をかきかき「ゴソゴソ」・・・ 待っている、列のみなさんは、ますますイライラ・・・ わたしが言いたいのは「順番」の話なのです。実に単純明快な話です。早いのが嬉しい、遅いのがダメなんていっているわけじゃないんです。遅いから怒っているといっているのではないんです。

「順番」を見て、仕事をしてもらえんだろうか・・・ そう言っているんです。髪の短い手際の良い店員さんが無神経なら、髪の長い店員さんはKY・・・鈍感というのは、こういう人のことをいうのでしょう。あそこのお店の社員教育は、いったいどうなっているのでしょう。お客さんってものは、常に「順番」を気にしているものです。

「順番」というものは「お客さまのプライド」なのです。接客の始まりは「お客さまのプライドを傷つけないこと」「お客さまの順番を守ること」です。込み始めたら「お待ちになっているお客さま、こちらへどうぞ・・・」そうひとこと声をかけたら、お客さま同士が先を読んで、じゃぁ、私は「あっち」・・・次の人は「どうしようかなぁ・・・ わたしはこっちにします」・・・ そうやって、ちゃんと順番を組立てて並びなおしてくださいます。

たったこれだけのことが、いったいどうしてできないのでしょうね。それで「商売をやっている」とか「ビジネスをやっている」とか、どう考えれば良いんでしょうかねぇ。そうこう考えている時に、私の後に並んでいた男性が声を荒げてこう言いました。「どうなっているんだ! どういう教育をしているんだ! 責任者出てこぉ〜〜い!」・・・ 確かに・・・こっちの列に並んでいる人は、みんながそう思っていました。

私がレジを終わらせて、車のエンジンをかけた時に、霧雨のようだった雨が、みぞれ混じりの激しい雨になりました。あのお店・・・お買い物は、平日じゃなきゃダメだな・・・などと考えて移動を開始したのです。こういう時はオフィスに向かうに限ります。「ゴキゲンななめ」で家に帰ると「ゴキゲンななんめ」が伝染して「ゴキゲンななめ」の倍返しを喰らってしまいますから・・・


さて、今日はこのあたりで・・・


「あなたのほうが 仕事ができるのは わかるけど
. 待ってる人は 観客じゃなく お客さんです。」




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2010年4月29日木曜日

本気で「商人」をやりましょう。No.47



「なぜ売れるのか、どうすれば売れるのか」シリーズの初めから読む





お客さまは、怒っているのです。

お客さまにはプライドがある


「文化人の気持」が充ちた小雨の土曜日

2月の「その日」は雨・・・ 奥さんを引っ張り出して、電車に乗って「京都」や「金沢」に行くのも考えもの・・・ そういう日に、庭のほうに目をやると「さざんか」の真っ赤な花が目に飛び込んできたりする。あぁ・・・隣の家の庭の「さざんか」ですけれど・・・ 真っ「赤な花びら」が、優しい雨の重さで「ハラリ・・・」と落ちたりする様子を眺めていたりすると、なんとなく「名作と呼ばれる本」を引き寄せたくなったりするものです。

結局、ニヤリとほくそ笑んで「読書」と「書店まわり」を選んだわけですが・・・  実に、なんというか・・・文化人になったような気分というか、充実した気分というか、柔らかな気分というか・・・ そういう「ゴキゲン状態」で自動車のエンジンをかけて、オフィスの近所にある「書店」に、いつものように足を運びました。

県内最大の書店の「本店」が、オフィスの近所にあるというのは、あまりにも「確信犯」のようですが・・・ いえ。本当は、狙ってオフィスの場所を決めてしまったのです。「県内最大の品揃え」なんてことを平気で言ってのけるような「意気込み」があるお店だけに、そりゃぁ、お客さんから見ても、お店の意気込みというものは、とても気持の良いものだったりします。

何より、最近の「書店」というものは「CD」だの「ゲームソフト」だのを充実して並べているだけに「活字離れしている」と言われている世代の人たちまで、わんさかと押し寄せてくるのです。賑わいがあるのは気持良いものです。お察しの通り、私はこの店で、週に何度かは書棚をのぞき、月に何度かは買い込んで帰ります。いってみれば「固定客」のようなものでしょうか。

一度顔を出した時は「フリー客」「一見客」と思われます。2度目に行けば「ひいきにしている客」ですかねぇ。3度目ならば「なじみ客」、たび重なれば「常連客」「大事なお客さま」・・・ 昔から、そうだったのです。商店街の「八百屋」さんも、「魚屋」さんも、「肉屋」さんも、「乾物屋」さんも、みんな、みんな、そういう風にして商売をしていらっしゃったのです。ずっと、ずっと昔から、そうなっていたのです。

わたしもそう思います。誰だってそう思うはずです。お客さんのほうですら、そういう風に思われて当然だと考えています。それが人情ってものでしょう。フリーで行く店があっても良いでしょう? ひいきにしたい店があっても良いじゃないですか。顔なじみになった店があっても良いだろうし、自分が常連客になってしまうお店があっても不思議じゃない。誰だって、これくらいに思い込んで通うものです。

ここのところが、商店街が消えてしまってから育った「若い人たち」には「体験」がないためか、どうやら「さっぱりわからない」らしいんですね。とても残念ですが・・・ なんというか・・・ 人情がないというか、ヒトの暖かさがないというか・・・

そうそう。いつも顔を出す書店でのことなのですが、さすがは週末。しかも雨の土曜日。みなさん外で遊ぶわけにもいかず、こういうお店で時間を潰していらっしゃるのか・・・ 本を買い求めるお客さまがレジのあるカウンターの前に、いつの間にか2列に並んでいらしたのです。確かに「レジ」がいくつか並んでいるカウンターでしたが、その時、カウンターの中にいるのは2人のスタッフ。

彼女たちの作業手順は、ごく当たり前のワンパターンです。「バーコードを読み取る」「代金を受け取る」「釣り銭を出す」「お礼をいう」「本にカバーをかける」「もう一度お礼をいって、カバーのかかった本を袋に入れて渡す」はい、できあがり・・・ のはずなんです。実際に、髪の短い右のレジの担当をしている女性は非常に手際が良い。

わたしが並んだほうの左のレジを担当している髪の長い女性はカバーをグズグズかける。やり直す・・・と妙に時間がかかってしまう。ていねいな仕事がしたいんだろうなぁ・・・と、ある意味、自分に一生懸命に言い聞かせてみたりする。しかし、もう少し「待っている人の気持」を感じてくれても良いんじゃないかなぁ・・・と、思い始めました。私は4番目、ひとつ前、3番目に並んでいるお客さんがイライラしはじめた。

なんだか「貧乏ゆすり」をしはじめて、鼻息が荒くなってきました。いや、確かに後に並んでいる人も「まだか、まだか・・・」と固唾を呑んで見守っているような空気が、私の並んでいる列に充満し始めたのです。しかし、この状態では誰もキレたりはしません。性格の問題なのでしょうし、仕事に慣れているかどうかの話でしょうから・・・ しかし、次のようなことになると、話は変わってきます。


さて、今日はこのあたりで・・・


「休日の 読書の時間も そこそこに
. 新たな本を 仕入れに 出かける。」




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2010年4月28日水曜日

本気で「商人」をやりましょう。No.46


「なぜ売れるのか、どうすれば売れるのか」シリーズの初めから読む





お客さまは、怒っているのです。

お客さまにはプライドがある


ウキウキ気分が一瞬でパァ・・・

街へ出かけると、何だか腹が立つことばかり起こります。かなり鈍感なわたしですが、多くのお客さまに「苦情聴き取りアンケート」を実施しているうちに「なるほど、こういうことで、もう、あそこのお店にいかない!」「あそこの商品は、絶対に買わない!」と言い出すのか・・・などということがわかってきます。そして、このお店、いいなぁ・・・などと思っているお店で、多くのお客さまが来なくなるようなことをしていると、おい!おい!頼むよ・・・と腹立たしくなってくるのです。

確かに、事務所にいても腹が立つことはあります。自宅にいても腹が立つことはあるのですが、気に入った店で、おい!おい!ということを、やらかしてくれている様子を見ると、やっぱりファンとしては腹が立ってくるのです。カンタンにいえば「努力」が足りない・・・ もっといえば「気配り」が足りない・・・ さらにいえば「不親切」なんだろうと思います。買い物をしているお客さんだけならいざ知らず、働いている人まで「わがまま」で「身がって」なことをしているのです。

人間って、案外、一生懸命じゃないのかもしれませんね。先日も、こういうことがありました。わざわざ、ここで紹介するような話でもないのですが、紹介しないような話でもないわけで・・・ しかし、こんなことでも正直に、素直に腹が立つ話だと、誰かがいっておかないと、あなたの扱っている「商品」を購入するお客さんがドンドン減っていってしまいそうです。

しばらく、お付き合いください。恥ずかしい話ですが、私のオフィスがある街の話です。忘れもしません。それは先月の話です。その日は週末の土曜日。第一土曜日だけは、セミナーや勉強会などの仕事が入っていないので、マーケティングを市場にいって自分の足、自分の目で楽しめるのです。土曜日や日曜日は絶好のマーケティング日和です。なにせヒトが多い。人だかりができやすいから色々な発見があります。

とはいえ、午前中ぐらいは好きなことがしたいじゃないですか・・・ですから、午前中は大好きな「書店まわり」をするのです。さすがに北陸の4月ということもあり、その日は「小雨」が、朝から優しく降っていました。霧雨というか、なんというか・・・ 本当に優しい雨。甘い感じがする雨ってあるじゃないですか。そういう雨だったのです。

実際に、毎月、第一土曜日は「休日」のようなものです。趣味の日です。好きなことをやっていいなら、わたしは「読書」をするか「書店」にいくか、市内の街をウロウロするか・・・ 観光とかこつけて、電車で1時間半の京都辺りで「市内の街」をウロウロするか・・・ 電車で1時間の金沢あたりの「市内の街」をウロウロするか・・・ オフの日は、そんなことをやっているわけです。


さて、今日はこのあたりで・・・


「アンケート 紙を渡せば ウソを書く。
 .直接 苦情を聞くほか 手が無い。」




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2010年4月27日火曜日

本気で「商人」をやりましょう。No.45

「なぜ売れるのか、どうすれば売れるのか」シリーズの初めから読む





お客さまは、怒っているのです。

黙っている場合じゃありません。


そろそろ期待に応えませんか

問題は、素晴らしい「社長」のくせに、「プロフェッショナル」のくせに、「玄人」のくせに、お客さまの期待に応えていないじゃないか!とバカにされてしまっていることなんです。しかしながら、誰ひとり「バカにされているのが腹立たしい」などと怒らない。怒ったりしない。「まぁ、まぁ・・・」と「自分さえラクできれば良い」「自分さえトクできれば良い」「自分さえホメられれば良い」などと考えて、誰も怒らない。こういう事態に陥ってしまっている。

確かに色々と事情はあると思います。事情を数え出したらキリがないのでしょう。しかし、お客さまが怒っているのですから、一緒になった怒りましょうよ。「曲ったことをやったらいかん!」と怒らないと会社が、店が、その部署が、お客さまから必要とされなくなってしまう前に・・・

「隠し事をしたらいかん!」と怒らなければ会社が、店が、その部署が倒産したり、なくなってしまったり・・・ 結果的に、近い将来、あなたを含めた仲間たちの収入がなくなってしまいます。他人事だと思わないことです。そうやって倒産してしまった大企業だって、たくさんあるのです。中小企業は、毎日のようにドンドン消えてなくなっているのです。よくよく考え直してみてください。どうですか、頭にくることばかりじゃありませんか。

「インチキはいかん!」「不親切はいかん!」「不公平は許せない!」「あいまいにしたらいかん!」「知らん顔するのはいかん!」「余計なこと、余分なことはしたらいかん!」「弱いものイジメをしたらいかん!」「あつかましいことを、したらいかん!」「自分だけが良ければ良い・・・なんて、絶対にいかん!」「なぁなぁ主義で進めるのは、いかん!」「誠実じゃないのは、絶対にダメだ!」

先日、紳士のスポーツ「ゴルフ」のテレビ中継を見ていたのですが、ゴルフというスポーツは、どうやら「お客さまのルール」と同じルールがあるらしいのです。それは「ギャラリー」も同じ。最近人気の「はにかみ王子」の応援団が、ライバルの失敗打に拍手をした時、周りからブーイングが怒ったのです。あれは、はにかみ王子が可愛そうでした。「彼の応援団のモラル=彼、本人のモラル」と、あの世界では、そう受け取られてしまうからです。

確かに、彼はその大会では優勝しましたが、インタービューで彼は、喜びの声でなく「あぁいう応援をされたのは、実に悲しかった」とコメントしました。そうなんです。こういう「自分の応援者だけが有利になれば良い」といった「自己中心的な考え方」は非常に嫌われてしまうのです。本人達は「よかれ」と思ったのかも知れませんが、現場にいた「常識を把握しているファン」も「テレビを見ていた常識的ファン」も、とにかく大多数の人は「恥ずかしい」「悲しい」「情けない」と思った・・・ そういうことなんです。

お客さまは「まさか、あなたが、そんな自己中心的なことなど、絶対にしないはず・・・」そう思っているから頭にきてしまうのです。腹を立てているのです。あなたが、期待されているんです。「あなたなら部下にだって、そんな自己中心的なことなど、絶対にさせないはず・・・」そう思っているから、お客さまは、あなたに腹を立てているのです。そこに「自分がやらかした自己中」をコソコソ隠している部下がいる・・・ やっぱり、頭にくることばかりです。

これは、部下が「バカな上司ですから、どうぞ陰で悪口を言いまくってください」とか「アホな上司ですから、どうぞ笑ってください」と、あなたの背中にコッソリ「貼り紙」を貼ってニタニタしているようなものです。そういう貼り紙を背中にしょって「バカづら」さげて、お客さまの相手をしている自分の姿を一度想像してみてください。まったくもって、毎日がそういう状態・・・ 知らぬは自分ばかりなり・・・という状態・・・

一番「情けない思い」をしているのは「あなた」ではありません。あなたの熱烈なファンである「お客さま」なのです。「なんだよ・・・ しっかりしてくれよ・・・ 見ちゃいられない・・・ 冗談じゃない・・・ そんな姿は見たくない・・・」そう感じて、あなたの近くから遠ざかっているのです。そりゃぁそうです。近づいたら、大好きな「あなた」の、とってもマヌケで情けない姿が目に入ってしまいます。ガッカリです。ガックリきてしまいます。グッタリです。そして、バッタリ疎遠になってしまうのです。

みなさん・・・ 怒りを忘れてしまって、怒りを遠ざけてしまって、怒りから逃れようとしてしまって・・・ はたまた、怒りに甘くなってしまっているのでしょうか。大切なことは、いつ、どんな時でも「自分が期待されている」と自負すること。あなたへの期待を裏切っていることへの反省と、情けない自分への「素直な怒り」をウヤムヤにさせてはいけないと思うのです。怒るツボ、琴線に触れるツボは人によって違っているかもしれません。それを個性だというのでしょうけれど・・・

とはいえ、ただやみくもに「わめき散らす」だけでは【怒り】をぶつけたことにはなりません。なぜなら「その場限りの処理」みたいなものだからです。怒りは「原因」そのものを取り除く「熱意」「パワー」「エネルギー」に変えなければ意味がありません。怒りを整理整頓して、組み立てて「怒りの城」を作り上げようではありませんか・・・

「難攻不落の【怒りの城】・・・」をプロフェッショナルとして、それぞれの仲間が持ち合わせることが「臭いモノ」の「原因そのもの」を「取り除くエネルギー」となっていくのです。お客さまの期待に応えることになるのです。いいえ、それ以外に自分を守る手だてはないのです。そういう怒りが整理されて初めて改善できるのです。そして、必ず「仲間を掌握するリーダー」が登場してきます。それは、あなたかもしれません。とにかく・・・

社会人としては常識とされる感覚、つまり「自己中心感覚を恥じ、仲間との関係を重視する怒り」は、社会人としての心を呼び起こしてくれます。真実を見抜く目を呼び起こしてくれます。それは、正義という名の「良識感覚」を呼び起こしてくれます。そして、それは「お客さまの期待に応える」という「進化」「改善」「改訂」につながっていきます。とにかく・・・ そうしなければ、お客さまが、あなたの商品を買わなくなる時代が始まってしまっているのです。


さて、今日はこのあたりで・・・


「好きだから モンクも言えない 切なさよ
仕方がないので、しばらく買わない。」




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2010年4月26日月曜日

本気で「商人」をやりましょう。No.44


「なぜ売れるのか、どうすれば売れるのか」シリーズの初めから読む





お客さまは、怒っているのです。

黙っている場合じゃありません。


お客さまの気持を汲んでください

「みかん箱11ケ分のお客さま」は、こんな風に怒っていらっしゃいます。「あなたの会社のバッチを付けた人」「あなたの会社の名刺を持った人」が「まがったこと」をするから許せない!と怒っていらっしゃる。「あなたの会社のバッチを付けた人」「あなたの会社の名刺を持った人」が「隠しごと」をするから許せない!と怒っていらっしゃる。「インチキ」していることが許せない!と怒っていらっしゃる。「不親切な対応」が許せない!と怒っていらっしゃる。「不公平」が許せない!と怒っていらっしゃる・・・

「あいまいな返事」が許せない!と怒っていらっしゃる。「どうして無視するんだ!」と怒っていらっしゃる。「余計なこと、余分なことまでやらせるな!」と怒っていらっしゃる。「弱いものイジメ」をしているのが許せない!と怒っていらっしゃる。「あつかましい」じゃないか!と怒っていらっしゃる。「自分だけ良い子するな!」と怒っていらっしゃる。「なぁなぁ主義」で手抜き対応するな!と怒っていらっしゃる。不誠実じゃないか!と怒っていらっしゃる・・・

そういう「お客さまの雰囲気」を何となく察している。そして、直接、面と向かってはいえないなぁ・・・ しかたがない。腹が立つところが直ったという「評判」が聞こえてきたら、また「あなたの会社の商品を買うことにしよう」・・・ それまでは、しばらく距離を置いておこうか・・・ というのが「お客さまの本心」なのです。「お客さま」には「お店を選ぶ権利」も「商品を選ぶ権利」も「販売スタッフを選ぶ権利」も「セールスマンを選ぶ権利」も全部あります。

さらに「イヤだなぁ・・・」と思ったら「ニコニコ笑顔で対応」しておいて「黙って腹を立てて、あなたの会社の商品を買わない権利」さえあります。お客さまに、わざわざ「モンクを言わせる」なんて、絶対にやっちゃいけないことです。それは、お客さまにとっては「大好きな、あなたの会社の商品を、二度と買いません」という「最後通告」になってしまいます。そもそも、あなたの会社の商品を買いたくてしかたがないお客さまが最後通告なんぞ、したいわけがありません。ですから、黙っているのです。

そういう「お客さまの雰囲気」を何となく察している。でも「直接、耳に苦情は入ってきていない」・・・ だから「まぁ、いいか・・・」と知らん顔を決め込む。良いんですか? 本当に・・・ そんなことをやっていて・・・ こういう声は「マジメにガンバっている現場」に入ってくるものです。そして、第一線で頑張っている「平社員」は、こう思うのです。「お客さまの苦情を上司に報告したら、きっと上司が怒るから黙っていよう。苦情に対応しなきゃダメじゃないか!と主任が怒るまでは知らん顔していよう・・・」

そりゃぁ、そうでしょう。「苦情」というものは「お客さまの社長に対する失望であり、お客さまから、それを直せば、また買いにいくからね!という期待と応援」なのですが、その「耳の痛い期待の声、応援の声」を聞いたら「誰がお客さまからモンクを言われたんだ!」と、話を聞いた社員を怒ったりする社長がいたりすると、みんな社長に隠すようになります。わざわざ「飛んで日にいる夏のムシ」なんて目に逢いたい人なんか、いるわけがありません。

しかし「苦情」というものは「社員への苦情」ではなくて、ぜんぶ「社長への苦情」なんですね。お客さまは、そういう風にしか思っていませんし、実際に「ガンバレ!社長!」と思っているからこそ、わたしたちがヒアリングの苦情アンケート調査をすると、本気で「これを直してくれれば、絶対に買いにいくんだけどねぇ・・・でも、今は期待していた分だけ腹が立っているから、妙な顔して大好きな商品を買いたくない・・・」なんておっしゃるんです。

「平社員」は「主任の顔色」を見る。結果、どうにもできずに黙っている。「お客さまの苦情という名の期待に対応しないと上司からオレが怒られてしまうじゃないか!と、主任から怒られないから対応しない」・・・主任は係長が怒らないから対応しない。係長は課長が怒らないから対応しない。課長は部長が怒らないから対応しない。部長は取締役が怒らないから対応しない。取締役は社長が怒らないから対応しない。

平社員は主任に「おまえが苦情を起こしたのか!」と、社長への苦情を平社員のせいにしちゃうし、平社員も「そういう空気」を読んでいるから、社長宛の苦情を黙って隠す。主任の耳に聞こえてきても、主任も社長あての苦情を黙って隠す。係長の耳に聞こえてきても、係長も社長あての苦情を黙って隠す。課長の耳に聞こえてきても、課長も社長あての苦情を黙って隠す。部長も取締役も・・・

結果、誰も怒らない。誰もが社長あての苦情を社長に伝えようとしない。社長は「どうして業績が上がらないんだろう?」とクビをひねる。取締役に「どうしてだ?」と聞いてもクビを横にひねる。「調べてくれ」と取締役に頼めば、取締役は部長に確認する・・・ 今の世の中じゃありませんが「儲かる情報のデフレ・スパイラル」みたいな話になってしまうのでしょう。


さて、今日はこのあたりで・・・


「日々進化 苦情が出るのは 当たり前
 耳をふさげば お客が離れる。」




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2010年4月25日日曜日

本気で「商人」をやりましょう。No.43

「なぜ売れるのか、どうすれば売れるのか」シリーズの初めから読む





お客さまは、怒っているのです。

黙っている場合じゃありません。


「怒り」を忘れたら終わりです。

「怒りを覚える」ということは、いったいどういうことかというと「正義の怒りは、率直に」ということではないかと思うのです。わたしは、つねづね感じているのですが、教養が高くなるほど怒らなくなる。理解がある人ほど怒らない。仲が良い相手だとますます怒らない傾向が高まる。

なんだか、情けないではありませんか? それって、もしかすると「仲間に何も期待していない」のではありませんか? 単純に「おべっかと同じ状態」ではありませんか?

「自分だけがラクできれば良い」という人が、たった1人いるだけで、あなただけでなく仲間全員が迷惑を被っているのです。そういう人に腹を立てないのは、情けないではありませんか。

「自分ひとりがトクできれば良い」という人が、たった1人いるだけで、あなただけでなく仲間全員が迷惑を被っているのです。そういう人に腹を立てないのは、情けないではありませんか。

「仕事」も「人生」も「あなたに関わる人から感謝されるため」にあるのです。決して「ホメられるため」にあるのではありません。もし「ホメられよう」なんて考えたら、自分だけが「ラク」しようとすることになります。

自分だけが「トク」をしようとすることになります。「自分ひとりだけがホメられれば良い」という人が、たった1人いるだけで、あなただけでなく仲間全員がその人の仕事を引き受けることになり、みんなが迷惑を被ってしまうのです。それに、商売の世界で「ホメられて良い人」は「お客さま」だけです。

仲間や上司にホメられたいなら、一緒に働く仲間をやめて「お客さん」にならなきゃいけません。職場の全員がプロなんです。一緒に「お客さま」をホメる側の仲間です。一緒に「お客さま」から感謝されるために努力を重ねる仲間なのです。

そこに、1人だけ「手抜き」をしようとして「美味しい上前だけ、はねる」ような人がいると、チームワークもクソもなくなってしまいます。そういう「最低の根性をもった仲間」に腹を立てられない・・・なんて、情けないではありませんか。

「家族」も「恋人」も、あなたが「感謝されるため」に存在しているのです。決して「ホメられるため」に恋人がいるわけではありません。決して「ホメられるため」に家族がいるわけではありません。

もし「ホメられよう」なんて考えたら、自分だけが「ラク」しようとすることになります。自分だけが「トク」をしようとすることになります。

「自分ひとりだけがホメられれば良い」などと、あなたが考えただけで、あなたではなく「恋人」や「家族」が「あなただけの都合」に振り回され、迷惑を被ってしまうのです。

「家族」や「恋人」にホメられよう・・・などと考えても、そのうち腹の底が見抜かれてしまいます。お互いに「相手」から感謝され、相手に「感謝」する。「家族」や「恋人」とは、そういう関係を保つ相手なのです。

それなのに、あなた1人だけ「手抜き」をして「美味しいとこどり」をしよう、なんてことをすると「愛情」もクソもなくなってしまいます。そういう「愛するべき相手」が、あなたを「怒ってもくれない」のなら関係は末期状態です。「別れの前兆」「別れの意思表示」以外のなにものでもありません。

怒らないというのは「別れの前兆」でしかありません。なるほど・・・ だから怒らないのでしょうか?  確かに、「おべっか」を使っておけば「その場限りのモメゴト」は起こりません。

しかし、原因を解決しない限り「ずぅ〜〜〜っと」イヤな思いが続きます。また、同じ「イヤァ〜〜〜な気持」になるのです。こういう気持が、解決するまで「ずぅ〜〜〜っと」延々と、いつまでも続くのです。あなたが怒りを爆発させるか、相手が怒りを爆発させるまで「ずぅ〜〜〜っと」イヤな気持が続くのです。

なんだか、臭いものにフタをして、さらに悪臭が漂ってくる・・・なんだか、そんな感じでしょうか。そういうことが職場でも起こっている。あなたは「臭いもの」の匂いが「悪臭」に変って、あなた自身が迷惑を被っていたとしても怒らない・・・ そういうことが教育の場でも起こっている。そういうことが政治の世界でも起こっている。

繰り返しますが・・・ 「あなた1人だけがトクしたいのにできないから」といって怒ったりしないでくださいね。「あなた1人だけがラクしたいのにできないから」といって怒ったりしないでくださいね。「他人を踏み台にしても、あなた1人がホメられれば良いと思ってガンバっているのに、いつまでも自分がホメられないから」といって怒ったりしないでくださいね。それで怒ったんじゃ「ガキのワガママ」です。ただの「駄々っ子」です。

「誰か1人だけがトクしたいと思っていることで、みんなが迷惑しているなら」怒ってください。「誰か1人だけがラクしたいと思っていることで、みんなが迷惑しているなら」怒ってください。

「他の人を踏み台にしても、その人ひとりがホメられれば良い」なんて考えていて「それでもホメられない」なんてイジけている人がいたら、みんなが迷惑しますから、ぜひ怒ってください。 わたしはそう申し上げているのです。しかし、そんなヒドイ目にあっていても怒らない・・・という人がいらっしゃる。

やることやって、他人の迷惑まで被って怒らない人が、人格・教養ともに立派で「器量の大きな人だ」という意見に、わたしは反対なのです。「腹を立てるのはスマートじゃない」とか「はしたない」とか、そういう考え方には反対です。

事実、衝突のないところからは何の進歩も発展も生まれたりはしないではありませんか。普段から怒らないものだから腹の立てかたがわからない。グズグズはいうけれど叱りかたがわからない。批判だけはネチネチやるが、正面切っていうこともできない・・・

そんなことで、何がいったい「立派」なんですか、何が「人格」ですか・・・ と、声を大にしていいたい。そういう気分になったのは、そういうことを期待している「みかん箱11ヶ分のアンケート」におつきあいいただいた、エンドユーザーの方々が、こぞって、一同そろって、一丸となって・・・みんながみんな、プロの商人である「あなた」、プロ根性をもったビジネスマンである「あなた」に大きな期待をしているからです。


さて、今日はこのあたりで・・・


「怒ろうよ。おかしいものは やっぱり おかしい」




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2010年4月24日土曜日

本気で「商人」をやりましょう。No.42

「なぜ売れるのか、どうすれば売れるのか」シリーズの初めから読む





お客さまは、怒っているのです。

黙っている場合じゃありません。


「中流意識」が足を引っ張る。

2000年代が終り、2010年代がスタートしようとしています。テレビのアナログ放送も終わり、完全デジタル放送化もスタートする2010年代という新しい時代をむかえましたが、どのような「心持ち」でお過ごしになっていらっしゃるのでしょうか。

わたしの周りの人たちは、NPO法人という団体を作ったり、そういう団体のメンバーとして「社会活動」に参加する人たちもずいぶんと増えてきました。

面白いのは「社会的な奉仕活動」だけでなく「文化的な貢献活動」や「地元を活性化する活動」などという「色々なNPO法人」が存在していることです。

いまは、こういう「有志」のみなさんが、自分の生活を守るということだけでなく「社会的に役に立っている」という実感を持って過ごし始めていらっしゃるのでしょう。そういう様子を見ていると、なんだか今までとはちょっと違ってきたなぁという感じがします。

ところで、2010年代の見通しというか、予想というか・・・先々が、なんともハッキリしていませんよね。2000年代は、あなたにとってどのような時代だったでしょうか?「よかったですか?」「辛かったですか?」「うまくいきましたか?」それとも「たいへんでしたか?」 わたしの実感としては、どうやら、うれしい10年ではなかったように思います。

「バブル崩壊からの不況の影響」が残り、元気の良かった「小泉政権」は総理が入れ替わる度に失速していき、「リーマンショック」で世界的な不況が起こり、不景気から「物価狂乱状態」でデフレとなり、雇用問題が浮上し、政権が民主党に変わった・・・

期待していたら、高速道路はなかなか無料化にならず、子ども手当はどうなってしまうのか? 税制改革をやるんだ!というから応援したのに、フタをあけたら、これ以上の税金投入はない!というほどの大規模な税金の投入。民主党内の抗争で何とも不愉快な昨今・・・

いったい、どうなっているんだ? いったい、これから、どうなっていくんだ? という「今まで、じょうずに隠してきていたものの正体、実態がバレバレになっていく昨今・・・」まさに、こういった「失望と幻惑の10年」といったところではないでしょうか。

確かに、色々なことに腹が立ちました。ガマンもたくさんしてきました。そして、本当に頑張ったと思います。そして・・・ いま、この日本に残ったものは「中流意識」なのだろうと思います。

なかなか、ふてぶてしいようい思います。そうです、庶民は強いのであります。辛抱強いのです。わたしはこの「庶民の中流意識」を踏み台にして、日本の政治があり、経済があり、文化があるように思えてしかたがありません。

わたしは、庶民がどうして「こうも中流意識を持つのか」・・・とても「いじらしく」なってしまって涙さえ出てきそうになるのです。「インターネットによる商店の復活」「お客さまを増やす意味で、もう1店舗をインターネットの世界に建てている多くの競合」「Amazonなどの大規模な販売店の出現」「楽天や、Yahoo!などの商店街やテナントビルのような大型店の出現」・・・

これも、ちょっと視点を変えて考えてみますと、庶民大衆である「お客さまがたの中流意識」が、ドンと力強く鎮座している「おかげ」だといえるのではないでしょうか。

ここがカンジンなのです。何も、わたしは多くの方々が「幸せです」「満足です」といっていることに「ナンクセ」をつけようとしているのではありません。いろいろ「くだらないこと」が世の中にあふれているのに、いつの間にやらウヤムヤになってしまうことが問題だといっているだけです。

これは、庶民に、大衆に、「寛大過ぎるくらいの心の広さ」があるから」ではないかと、わたし自身、ひそかに反省しているところなのです。それは、悪くいってしまえば「物事に対して無反応になってしまったのではないか」と感じることが、あまりにもたくさんあり過ぎるからです。これが、もしかすると「日本人の文化」だというのでしょうか。本当にこれが「日本人の美徳」なのでしょうか・・・

わたしは、こう思うのです。「日本人よ、怒りたい時は、素直に怒ったほうが良くないのか?」「怒りたい時は、心の底から、一度くらいは怒ったほうが良いのじゃないのか?」「他人事だと考えて、遠巻きで黙っていないで、もっと怒ったほうが良くないのか?」

もう、ニヤニヤして他人事のように知らん顔を決め込んで、「結果、自分が、いいように周りに振り回されっぱなしでいたのでは、2010年代はやっていけない」と、わたしは感じてしかたがないのです。どうですか? そうは思いませんか?

リーマンショックを向かえて、わかったことは「自分の本当の気持に忠実な時代」が来ているということではないでしょうか。「ホンモノの時代」といわれて久しく、しかし「ホンモノ」は、実はニセモノ・・・ということがチラチラと見え隠れしてきました。

「ホンモノの高学歴者」であっても「本当に仕事ができるのか?」という部分にスポットライトが当たり始めました。「ホンモノの時代じゃない! 本当はどうなんだ? ニセモノなら怒るぞ!」そういう時代が到来してきたのです。

「ホンモノは要らない。必要なことは本当かどうかなんだ!」もし「本当じゃない」なら怒っても良い時代のような気がするのです。「ホンモノの味の冷凍ギョウザより、本当に安全な冷凍ギョウザ」が食べたい。「ホンモノです!と書かれた産地特産商品より、本当にその産地で獲れた特産品」が食べたい。「ホンモノの学者が唱えた【5分で億万長者になる理論】より、本当に給料が上がる方法が知りたい・・・

もう「ホンモノ」と書かれてあるものの「ウソ」がバレバレになっているのです。5分で億万長者になれるわけがないじゃないか!冷静に考えたら、そんなバカな話はないだろう。と、多くの人が「美味しそうな話」に「うんざり」しているのです。

デパートで値下げしない高級品が、うちの店で買うと70%OFF!なんて、絶対そんな話があるわけない!と、もう「詐欺まがいの手法」や、そういうことをやる人の腹の底が見透かされてしまっている。そういう時代に行き着いてしまっているのです。

相手がホンモノだろうと何だろうと、自分にとって本当にメリットがあるのかどうか・・・ そういう意味で「本当に【エンドユーザーの個人のメリット】を提供していく時代」になったのでしょう。「プロの商人」として「お客さま個人に忠実で、プロの商人として自分に忠実な時代」になってきたのだろうと思います。

働くほうが「自分だけがラクをしたい」「自分だけがトクをしたい」「自分だけがホメられたら良い」という「自己中心感覚」で仕事をすると、さんざんだまされて、もうゴマカシはイヤだ。と考えているお客さまに、こちらの「ゴマカシ」が一瞬で見破られる時代・・・

それくらい、お客さまの「感覚」は研ぎ澄まされています。もう「バレ」てしまうのです。お客さまが怒っている時に、どれだけ上手に「おべんちゃら」でごまかそうとしても、さっぱり通用しなくなっているのです。


さて、今日はこのあたりで・・・


「大切なのは本当です。ホンモノだけでは足りません。」




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2010年4月23日金曜日

本気で「商人」をやりましょう。No.41

「なぜ売れるのか、どうすれば売れるのか」シリーズの初めから読む





商店商法の時代 

日本式インターネット販売

わかりやすいようにということを大前提に、今回も「商店主」の方々に向かって書くことにしたいと思います。それが「インターネット」が不得手な会社の社長さんにも、実にわかりやすいというお話を聴いたのです。さて、本題に入りましょうか。

日本はアメリカとは違うんです。いくら「インターネットの世界」でつながっていたとしても、そこには日本式の「こまめ」で、「ていねい」な、「季節」を折り込み、「人情」を盛り込んだ商店経営こそが、「新興住宅地の人たち」の便利さや楽しさに直結するのです。これって、商店の「品物の並べかた」や「店頭での演出」と全く同じだということがわかるでしょう?

たとえば、土用の丑の日なら「うなぎの蒲焼き」を店頭で、煙を立てながら実際に焼く。ジュゥ〜ジュゥ〜という音と煙、そして「こんがり焼けた蒲焼きの香り」が、そこらじゅうに立ちこめる・・・ この「音と煙」そして「香り」が無ければ、蒲焼きなんて売れるものか!ということが、商店の店主ならば、すぐに「ピンとくる」のではありませんか?

インターネットの世界も、これと全く同じなのです。「今日は、何を売っているのか?」「今は、何が旬なのか?」それが「ひと目」でわからないようなお店は、やっぱり「素通り」されてしまうのです。ただ「音と煙」それに「こんがり焼けた香り」というものは実際には表現できない。しかし「そういう写真」ならば、何とか撮影できないこともない。

この「音と煙」「こんがり焼けた香り」を、業界の専門用語で「シズル」といいます。インターネットの写真には「シズル」が必要になるのです。肉屋さんが「うちの作った自家製手づくりハンバーグは、こんな風に作ったんだよ」なんて能書きをたれるより、「ジュゥ〜〜〜〜〜ッ!」という音のほうが「何倍」も「買いたくなる気持をそそる」・・・ 実際の店舗のお客さまも、インターネットのお客さまも何ら「かわり」はないのです。

インターネットの操作ができる人は、この「シズル」というものを知らない。お客さんに、こちらが何を仕掛ければ「ドキッとするのか?」ここらへんの話は「熟練の販売スタッフ」のほうが、実感としてわかっていらっしゃる。

ほら!何も「むずかしくない」のです。インターネットを作ることができる人に、熟練のスタッフが、「ジュゥ〜〜〜〜〜ッ!」がもっとないと、お客さまは振り向かないんだよなぁ・・・とアドバイスする。

その「お客さまが立ち止まるツボ」は、絶対に「熟練の販売スタッフ」のほうが経験値で理解している。しかし、そういう人は「インターネット」が怖くて触れない。逆に「インターネット」を作ることができる若い人は「お客さまが立ち止まるツボ」がわからない・・・ 

この「両方」が必要になっている。単純に、そういうことでしかないのです。逆にいえば、実際の店舗で反応をさんざん見てきた熟練のスタッフのほうが「ツボ」を明確に理解していることが多い。

これは、あくまでも商店主の人たちに向かって、例として表現した内容ですが、これは会社の経営者にとっての「会社のお客さま」でも、販売スタッフにとっての「お客さま」でも、セールスマンにとっての「お客さま」でも、まったく同じなのです。新しい場所にいらっしゃる「お客さま」をこのように喜ばせるのも、せち辛い思いをさせるのもプロフェッショナルの方々の考え方、やりかた、つまりは「個性」なのです。

たとえば・・・ガス漏れの警報器が鳴った時、100メートル離れているところにあっても、ガス漏れの原因を調べに来てくれるまでに1時間かかる「ガス屋さん」より、20分で飛んできてくれる「隣町のガス屋さん」のほうが、お客さまにとっては「近い場所にいる」のです。

実際のお店でも、こういうことが起こります。インターネットの世界では、もっともっと、こういうことがたくさん起こっているのです。

どうしても食べたい、地域限定の旬な食材がインターネットでしか手に入らない。いいえ、インターネットであれば、その地域にまで移動しなくても手に入る・・・ 何軒か、その旬な食材を扱っているお店があって・・・ 美味しそうに「ジュゥ〜〜〜〜〜ッ!」と音を立てていそうなお店と、そうじゃないお店がある。自分が買い慣れたお店と、そうではないお店がある・・・ こんなのって商店街の競合店舗との勝負とまったく同じじゃないですか。

新しい時代に対応してください。などと、あっちこっちで偉い先生がたがおっしゃっていますが、素直に話を聞いてしまったら、オレは年配でインターネットなんて良くわかんねぇから、もうダメだな・・・ なんて気持になるかもしれませんが、インターネットがわかる人たちには「集客のノウハウ」や「賑わいを作るノウハウ」なんて、さっぱり持ち合わせていませんし、どうして良いかなど、まったくわからないのです。

実際のお店で、ただ親切に、ていねいに・・・なんてことをやっていながら、インターネットのお店は開いていない・・・そこに、あなたの扱う商品がどうしても欲しいと思っていらっしゃる「500キロ離れた場所に住んでいて、携帯電話を「たった5分」操作すれば、あなたのインターネットのお店から買い物ができるお客さま」は、あなたのお店から買いたいのに買えない・・・ 

そんな、バカな話があっちゃいけません。お客さまが悪い・・・景気が悪い・・・なんて言っている場合じゃないんです。

とはいえ、確かに若い人とベテランが一緒に仕事をするのは大変です。若い人の未熟さ、せっかちさ、希望の尊大さを、経験豊富なベテラン選手が補佐をして、援助をしていくような形をとるというのが、この時代に即したやりかたではないのでしょうか。


さて、今日はこのあたりで・・・


「お客さん 引っ越したのは そこですか。」




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