2010年4月13日火曜日

本気で「商人」をやりましょう。No.31


「へりくだる」だけでは商売にならない

エンドユーザーの「ホンネをヒアリングするアンケート調査」を続けていくうちに、なんとも「やるせない感覚」になってしまうようになりました。お客さまのホンネを集めているうちに、だんだん不満な感覚がグツグツと湧き上がるような感覚を持ち始めて、加速するように、その思いが大きくなってきたのです。

それは、およそ「仕事」「ビジネス」「商売」という分野において・・・「販売」「セールス」ということについて、「実績」とか「キャリア」とか「貫録」とか「一流」とか「品位」ということについて評価されていないのではないかと感じることです。実は、お客さまは「こういったこと」で「買うか買わないか」を決定しているのです。しかし、そこを評価せずに、およそ「見当違いの評価基準」でプロを評価していたりする・・・

お客さまが評価しているポイントで、自分たちを評価するという気運も気風もない、そういった慣習もない、慣行もない。経験を継承するようなこともしていない。そういった評価を実践しているという慣例もほとんどありません。まったく皆無です。実に残念なことだと感じるのです。

いつも思うのですが「親切」とか「ていねい」とか「CS」とか「顧客満足」とか「サービス」という、きわめて実効的で利便的で技術的なことについては「日本の商人」は古来から実に細微にわたって気遣いをおこない、心づかいを重ねてきたわけです。

しかしながら「商人」「ビジネスマン」「プロフェッショナル」「玄人」としての「ロイヤリティ」というか「プライド」というか「自信」というか「誇り」というか、そういうことに関わる部分については、意外に意識が希薄なのではないかと思うのです。

結局・・・こういうことです。「いえいえ、わたしどもはアキンドでございますので・・・」と、へりくだって指紋が擦れてなくなるほど手を擦り合わせる。「お客さまのお役に立てれば、よろしゅうございませいて・・・」と腰をかがめる。

「つまるところ、儲けが出なければ商いとはいえないわけで・・・」と、何やら意識的にホンネをもらす。こういう態度が表面的にある。すみません、何だか水戸黄門に登場してくる商人みたいで・・・

とにかく、こういうことを実際にやられると「なかなかの商人ではないか・・・」「したたかな商売人ではないか・・・」「ホンモノのビジネスマンではないか・・・」「新しいタイプのセールスマンではないか・・・」といった話まででてくる。

つまり、こういう風に考え、商人らしい行動をする人は素晴らしいという評価を得ることができるのです。こんな評価を得ることになってしまうことが、実に不思議だなぁと思ってしまうんですね。

おわかりいただけますでしょうか? どうやら「日本の商人」の基本というか、「商人を評価するモノサシ」というか、評価の基準は「実利感覚の固まり」みないなところがあります。

この基準というものは「技術的な商売のワザ」「儲けへのバランス感覚」ということだと思うのです。これが「日本の商人」の基本をなしている「根本発想」なのです。

実に「重たく、気高く、チカラ」があります。これこそが「商人のチカラ」そのものです。商人は強いのです。荒々しい感じが底辺に潜んでいるのです。これは、いったい何なのでしょうか? 競争へのパワーなのでしょうか。負けん気なのでしょうか。雑草のような生命力を意味しているのでしょうか。何なのでしょうか。


さて、今日はこのあたりで・・・


「消えてなくなる銭は、質素倹約
ケチって、ケチって、質素倹約
銭を生むものに、銭をかけよ。」




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