2010年4月14日水曜日

本気で「商人」をやりましょう。No.32


品位がなくなったのは、なぜか?

説明すると長く、ややこしくなってしまいそうなので、そっちの方向に筆を走らせるのはやめておこうと思いますが、経済が成長してきて、国民生活がどんどん良くなってきて、そういうことが色々と関係し合って、商店、商業、小売業、企業、商品、サービス、セールスといった「第3次産業」そのものが「経済」であり「販売」であり「セールス」という形で、今までいろいろとガンバってきたのです。そういった「近代の歴史や環境」があるのです。

「抜きつ抜かれつ」というのが、今では「商業経営の中心感覚」におさまっているんです。「激戦区」なというコトバも当たり前のように使われるようになっています。こういった感覚ですから、どう考えても、ここ50〜60年の企業経営の発達発展のしかたは「ガサツ」そのものとしかいいようがないのです。そういう歴史をたどってきたのです。ですから・・・

本当の意味での「キャリア企業」「キャリア店」「キャリア販売スタッフ」「キャリア・セールスマン」「キャリア商品」が存在していません。「貫録企業」「貫録店」「貫録のある販売スタッフ」「貫録のあるセールスマン」「貫録のある商品」が存在していません。

本当の意味での「一流企業」「一流店」「一流の販売スタッフ」「一流のセールスマン」「一流の商品」が存在していません。「気品のある企業」「気品のある店」「気品のある販売スタッフ」「気品のあるセールスマン」「気品のある商品」が存在していません。

わたしは、企業、店舗、販売スタッフ、セールスマン、商品にとって、もっとも大切なことは「プライドからくる貫録」「一流のプライド」「プライドからくる気品」ではないかと思うんですね。どんなに小さな企業、店舗であっても、こういった「プライド」を光らせて欲しいのです。大きくななればなったで「さすが○○だ」といわれるプライドを光らせて欲しいのです。

わたしは、お客さまの気持を代表して、こうしてお伝えしているわけですけれど、こういう「プライド」が光っている企業のやっていること、そういう店舗が関わっていることに触れると、実にいい気分になれるものなんです。わたしもそうですが、何より「お客さまの気分」が高まります。

わたしもそうですが、何より「お客さまのモノをみつめる目が開きます」。わたしもそうですが、何より「お客さまの、お店や会社の中を歩く足が慎重で思慮深い運びかた」になります。

わたしもそうですが、何より「お客さまが、あなたから買うことにプライドを感じること」ができるようになります。わたしもそうですが、何より「お客さま自身が、自分が、あなたから購入することにプライドを覚える」のです。わたしもそうですが、何より「プライドのある企業やお店、プライドのある人間に関わると、プライドが湧いてくる」のです。

そんな感じになってしまうのです。不思議です。実に不思議です。忘れることができなくなります。心の底に擦り込まれてしまいます。ノドが渇いて水を飲みたくなるように、プライドを忘れそうになると、プライドを思い出すために、また、プライドに関わりたくなります。ブライドがプライドを呼ぶのです。プライドがプライドを集めるのです。こういう企業を一流企業というのでしょう。こういう店舗を一流店舗というのでしょう。

こういう販売スタッフを一流の販売スタッフというのでしょう。こういうセールスマンを一流のセールスマンというのでしょう。こういう商品を一流の商品というのでしょう。きっとそうです。つまり「キャリア」です。「貫録」です。「一流」です。「品位」です。

残念なことに「日本の商人」は、こういう店をつくることを忘れてしまっていたのです。ヨーロッパのブランドに任せてしまっているのでしょうか。そうこうしているうちに日本人が作り出したものは「どこにいっても同じ品揃え」「どこにいっても同じレイアウト」「どこにいっても同じ対応」というようなお店が、そこらじゅうにできあがりました。

建物さえも「システム化」などというものによって工事を始めたかと思ったら、数週間後には店がオープンしてしまう。そこで、他のお店と違っているのは「店の大きさ」「店の看板」「制服の色」「特売の商品」・・・ これは店舗に限った話ではありません。会社も同じ、販売スタッフも同じ、セールスマンも同じ、商品も同じ・・・ 同じ業界なら、どこにいっても同じ。どこにいっても同じパターン。日本中、どこにいっても同じ対応・・・

そして、1980年ごろから豊かになった日本では、海外旅行ブームが始まりました。日本人は、ここ数十年、ヨーロッパなどの、そういう「一流企業」「一流店」「一流の販売スタッフ」「一流のセールスマン」と関わり始めました。最初は「そのブランドの商品を持つこと」に憧れを持ちました。そして、関われば関わるほど、商品だけじゃない・・・ 日本の企業とはなにかが違う・・・という「ホンモノの一流」と、日本の企業、店舗、販売スタッフ、セールスマン、商品などの「一流を模写したもの」との「違い」を感じはじめているのです。

さて、今日はこのあたりで・・・


「システム化 進めろ進めろ システム化
効率改善 経費削減  オペレーション
お客にとっては みな飽きる店」




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