2010年4月2日金曜日

思いつくままに・・・ No.20


【玄人】は、どこへ行ってしまったのか?

どこに行ってしまったんでしょうね。そういうプロフェッショナルは。 スーパーへいっても、ショッピングセンターにいっても、デパートにいっても、専門店にいっても、豆腐屋さんにいっても、焼鳥屋さんにいっても、花屋さんにいっても、どこへいっても、ただ腰が低くて、愛想が良くて、安全で「日銭さえ稼げれば良い」なんて顔して商売をしようとしていらっしゃる。

どこもかしこも声が細くて自信がなさそうで、目だけが笑っていて、親切だの、顧客満足だの、カスタマーズ・サティスファクションだのが合言葉で・・・ なんですか、なんですか・・・ 気持ち悪い。

そうじゃなかった。ホンモノの商人って、そうじゃなかった・・・ 「客のあしらい」というものがあったのです。今日は「お客さんをこう動かそう」という「仕掛け」があって、お客さんが熟練の仕掛けに「まんまとはまった」ように素直に「あしらわれて」いたものです。

それは「お客さん」が素直だったのではなく、熟練の「プロの綿密な仕掛け」が素晴らしかったのです。「あっちへ動かす、こっちへ動かす」「ふり返えらせる、覗かせる」「ステキといわせる、嫌いといわせる」「買いたいといわせる、要らないといわせる」「今日は見せるだけにする、触らせるだけにする」そうやって「波のような動き」をお客さんに作り「お客さんの列」を作る・・・ そういうことが「商い」であり「商売」であり「ビジネス」だった・・・

そして、今も、こういうことを「商い」とか「商売」とか「ビジネス」というのではないでしょうか。しかし、最近は、どうも「そういうもの」が消えて無くなってしまったように思うのです。お客さんとの「やりとり」が無くなってしまった。お客さんとの「キャッチボール」がなくなってしまった。中身がカラッポというか、スカスカになってしまった。

「わたしは、これでやっています」「わたしは、これでやっていくんです」「わたしには、これしかないんです」という「その道を堂々と歩いてきた人の自信」というようなものが無くなってしまっているように感じてしかたないのです。1年やってきたとか、3年やってきたとか、そういう「時間」の話ではなくて・・・

その道を歩いてきた人間の「貫録」というか、「領域」というか、「風情」というか、「心意気」というか、「世界観」というか、「らしさ」というか・・・ そういう「ムード」というものがあるように思うのです。きっと、これを「自信」というのだろうと思います。

「お客さまを感心させる玄人らしさ」というか、「お客さまから一目置かれるプロらしさ」というか、「お客さまから面白がられるホンモノらしさ」というか、カンタンにいえば「お客さんからモテる」ということになるのでしょうか。シロウトに、してやられて「しょうがない」なんて思って欲しくないのです。「その道のプロ」として、「その道で飯を喰っている者らしく」ガンバって欲しいのです。

なんだか、勢いあまって腹を立てているような感じになってしまいましたが、そうじゃない。今のような「シロウト」がはびこっている世の中にいて、「玄人の人は、もっと玄人らしく」、「プロの人として、もっとプロらしく」大きな声を出して目立っていって欲しいのです。下を向いていないで、胸を張って欲しいのです。今回は・・・ なんだか、お願いというような話になってしまいました。

「パン屋さんでガンバっている、あなた・・・ もっと自分のキャリアを自慢してください。遠慮しないで声に出してください。大声だして、良い顔をして、お客さんに色々なことを教えてあげてください」

「牛丼屋さんでガンバっている、あなた・・・ もっと自分のキャリアを自慢してください。遠慮しないで声に出してください。大声だして、良い顔をして、お客さんに色々なことを教えてあげてください」

「酒屋さんで頑張っている、あなた・・・ もっと自分のキャリアを自慢してください。遠慮しないで声に出してください。大声だして、良い顔をして、お客さんに色々なことを教えてあげてください」

「焼き鳥屋さんでガンバっている、あなた・・・ もっと自分のキャリアを自慢してください。遠慮しないで声に出してください。大声だして、良い顔をして、お客さんに色々なことを教えてあげてください」

「居酒屋さんで頑張っている、あなた・・・ もっと自分のキャリアを自慢してください。遠慮しないで声に出してください。大声だして、良い顔をして、お客さんに色々なことを教えてあげてください」

「レストランでガンバっている、あなた・・・ もっと自分のキャリアを自慢してください。遠慮しないで声に出してください。大声だして、良い顔をして、お客さんに色々なことを教えてあげてください」

「スーパーの魚売場でガンバっている、あなた・・・ もっと自分のキャリアを自慢してください。遠慮しないで声に出してください。大声だして、良い顔をして、お客さんに色々なことを教えてあげてください」

「子供服の専門店でガンバっている、あなた・・・ もっと自分のキャリアを自慢してください。遠慮しないで声に出してください。大声だして、良い顔をして、お客さんに色々なことを教えてあげてください」

「かわいい雑貨店でガンバっている、あなた・・・ もっと自分のキャリアを自慢してください。遠慮しないで声に出してください。大声だして、良い顔をして、お客さんに色々なことを教えてあげてください」

自分が勉強してきたことに、もっともっと自信を持ってください。とにかくオドオドしないでください。何日も、一生懸命に勉強してきたじゃないですか・・・だから、胸を張って自信を持って・・・ ガンバってください。もっと大きな声でお客さんと向き合ってください。もっと、自信あり気な顔をしてお客さんと向き合ってください。

「プロフェッショナルの出現」「プロフェッショナルの演出」・・・ この2つがハッキリと存在感を示すことが「世の中を大きく変えて行く」という気がしてならないのです。

「セカンド・ビジネスで儲かる」とか「週末起業家をすれば儲かる」とか「こうすればカンタンにモテる」とか「こうすれば金持ちになれる」などといって、ワケありそうな生半可なことを言ったり、やったりしている人たちもいらっしゃるようですが・・・わたしは、そういうことは「違う」と思っているのです。

「プロになりそこねた人」が、そんなことをいっているようにしか聞こえてこないのです。「プロフェッショナルの価値」というか「プロフェッショナルらしい仕事のしかた」というか・・・ こういう2つの「プライド」をひっさげて、世の中を大またで歩くべきだと思うんです。世の中の全ての人たちが、それを待ち望んでいると思うのです。

マニュアルに書いてある通りに、マニュアル通りに店の中に立って、気持悪い笑顔でニコニコしているだけでなく、一歩前に出た「プロフェッショナルらしい、身のこなし・・・」 

マニュアル通りに作った商品を抱えて、気持悪い笑顔でニコニコ「御用聞き営業」をしているだけでなく、二歩前にでた「プロフェッショナルらしい、対応・・・」

お客さまがいらっしゃった時に、マニュアル通りに「気持悪い言葉づかい」をするだけでなく、三歩前に出て「プロフェッショナルらしい、親切・・・」

わたしは待っているのです。「ホンモノ」が「ホンモノとして行動する」時代がやってくることを。もう、そろそろシロウトが「手抜きをしたホンモノをビビらせる世の中」も限界です。シロウトだけでは、もう保てないのです・・・ そろそろ、多くの人たちが、このことに気づき出し始めています・・・ 

少し先・・・半年先を、来年を、再来年を、3年後を、5年後を・・・予測してみてください。イメージしてみてください。あなたは、そういう気がしませんか?



そういう意味を込めて、わたしも「【商品開発の専門家の人たち】のためのブログ」 も書いていますが、そりゃぁ色々なことをおっしゃる人もいるわけで・・・ あんな難しい話をブログに載せてどうするんだ? とか、このごろランキングが下がったね・・・とか、まるで理解できない話だ・・・とか・・・

あのですねぇ。専門家の人のために書いているブログですから、プロの専門家しか読まない話なんですねぇ。商品開発なんて仕事ができる人は、会社によっぽど優秀だと認められた、世の中に一握りの人しかいらっしゃらないわけで・・・

冷静に考えてみてください。企業が、何百万、何千万、何億円という資金を、その「開発担当者」に預けて、「あなたに あずけた投資金を、何十倍、何百倍の利益にしてくれよ」と会社の経営陣から、よってたかって責任まで持たされてしまう人財が、会社の中にうじゃうじゃいるわけがないんです。

任されてしまった人は、そりゃぁ給料だって良いですよ。そういう期待に応えられる人ですし、応えられるからこそ、そういう部署でプロフェッショナルとして、意地になってツッパッていらっしゃる人ばかりなんですから。

誰もが理解できるような「初心者でも作れる・ヒット商品の作りかた」なんて、あるわけないでしょう? 高校野球だって、やるべき練習をしているチームだけが勝ち進んで行けるんです。「野球を始めたばかりの人でも、甲子園の大会に勝ち進める お手軽テクニック」なんて、あるわけがないんです。野球を始めたばっかりのシロウトのような人に、甲子園レベルのプロの専門論がわかってたまるもんですか。

それは仕事も同じです。「お手軽テクニックで、みんなが社長になれます」なんて、そんな「お手軽ノウハウ」があるのもヘンですし、仕事をしない人、仕事ができない人まで、みんなが社長になっちゃう会社なんて、ヘンどころか、笑っちゃうじゃないですか。

そりゃぁ、そんな内容の話しか書いていないのですから、ランキングだって下がるでしょう。そんなことに、一喜一憂してもしかたがない。商品開発セミナーの受講生や、煮詰まった卒業生が読んでくだされば、それで良いと思っています。

ランキングが下がった・・・ってことは、活躍している人たちが困らなくなって活躍を始めた・・・。私のブログを読んでセミナーの時代の「基本」「初心」を思い出した・・・ということで、嬉しいことだと思っていたりするのです。

じゃぁ、書かないか? というと、それはありません。商品開発セミナーに参加してくれたOBと約束しちゃった話です。オイラもブログをちゃんと書くから、あなたはヒット商品を絶対に作ってよ!ってね。あっちもプロ、こっちもプロ。プロ同士の約束ですから、こっちだってガンバっちゃいます。それがプロってもんじゃぁないかと、私は思っているのです。


さらに言えば、こっちのブログだって同じです。「お手軽に成功しよう」なんて思っている人は、このブログを読むわけがありません。そういう「シロウトさん」が読んでも、耳がいたくなるばかりでしょう。きっとそうでしょう。そうに違いありません。

「絶対に巻き返してやる!」と自分を鼓舞しているプロフェッショナルしか、このブログを読まないんじゃないか・・・ そういう風に思っています。そういう人が、このブログを読むと「本気モード」になります。そうなれば、読んでいるうちに業績だって上り出します。

それで良いのか? いいですよ。いいんです。1の仕事ができる1の権限を持った人1000人の仕事を合計しても「1000」です。10仕事ができる10の権限を持った人が100人でやった仕事を合計しても「1000」です。

100の仕事ができる100の権限を持った人が10人でやった仕事を合計しても「1000」です。「1000」の仕事ができる人、1000の権限を持った人「1人」の仕事を合計しても「1000」なのです。

このブログに書いてある内容を「おもしろい!」と読む人ってのは、1人で「1000の仕事」、10人で「1000の仕事」をするような「プロフェッショナルな人たち」ばかりでしょうから、それで良いと思っているのです。

何より、このブログに書いていることは「普通のお客さん」なら黙って「思うっているだけ」で、クチには出さない「不満(ニーズ)」です。エンドユーザーと呼ばれる人たちは、実際には、こう思っているのですからしかたがありません。

それが「不満・聞き取り調査」を10数年おこなってきた「段ボール箱11ケ分」のアンケート用紙に描き込まれた結果であり、世の中のニーズであり、真実なのですから・・・

世の中、今の自分の生活を守るために、上司の目や、体裁、面目、メンツなどといったものを「ニーズの解消」より優先させる「シロウト」が多いことも事実です。

だからこそ「権限のあるプロフェッショナル」が「本気」で「ニーズ」に応えようと「事なかれ主義に陥りやすい職場のムード」の中で、反逆児となって実行・実践しなければ「業績」が上がる「会社」「お店」「商品」に脱皮させていくこと、進化させていくことなどできようはずもないのです。

そういった「事なかれ主義への反逆児」というか、「本当に将来、会社を任せられてしまうプロフェッショナル」。はたまた、いま会社を経営していて「本気で、商売を通して社会に貢献しようと考えている玄人商人」が「本気」を取り戻してくだされば、世の中まるくおさまる。私は、そう思っているのです。



なぜ、そう言い切れるのか? たとえば、【図解 接客サービスの基本がよくわかる本】という本を読んだ「ビジネスのビギナー」からお礼状がたくさん届きます。ハッキリいって、この本も、けっこう「キツイこと」が書かれているのですが・・・ 「お陰さまで責任者になった」・・・なぁ〜んて「お礼状」がたくさん届いているのです。

あたりまえです。「1の仕事」しかできなかった人が本気になって「10の仕事」に取り組んだら、責任者になってしまうのは当然の話じゃないですか? でも、その人が「10の仕事」をするようになったのなら、会社にとってみれば「1の仕事をする人、9人」は、もう必要なくなってしまう・・・

私のブログは、こういう風に「1のレベルの人」が読まなくなって「アクセス数」が減り、ランキングが下がっている・・・そういうことなのでしょう。だから良いんです。結果的に、何十倍、何百倍に読んでいる人の「質」が上っているだけです。

仕事結果だって、結局、たくさん仕事をする人しか責任をとれない。そして、たくさん仕事ができる人・責任を最終的にとれる人の給料が高い・・・ 単純に、世の中は、そういう風にしかなっていないのですから・・・

本気でトクする「10の仕事」ができるプロフェッショナル。そして、本気で「100の仕事」をして、まわりに評価されて給料がガンガン上がるプロフェッショナル。さらに、手抜きを隠していた「1000の仕事」ができる「経営者」の人たちだけが読んでくれれば良い・・・ ここは、単純なアクセス数という頭数ではなく「質×量」で考えるところでしょう?

そうやって「世の中」は成り立っている。 私は、そう思っているのです。


さて、今日はこのあたりで・・・


「取り戻せ。一目置かれる、プロらしさ。余裕と貫録、心意気。」

(つづく)




↑ 長い、むずかしい、専門的すぎる・・・と、大好評のブログです。



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