2010年4月23日金曜日

本気で「商人」をやりましょう。No.41

「なぜ売れるのか、どうすれば売れるのか」シリーズの初めから読む





商店商法の時代 

日本式インターネット販売

わかりやすいようにということを大前提に、今回も「商店主」の方々に向かって書くことにしたいと思います。それが「インターネット」が不得手な会社の社長さんにも、実にわかりやすいというお話を聴いたのです。さて、本題に入りましょうか。

日本はアメリカとは違うんです。いくら「インターネットの世界」でつながっていたとしても、そこには日本式の「こまめ」で、「ていねい」な、「季節」を折り込み、「人情」を盛り込んだ商店経営こそが、「新興住宅地の人たち」の便利さや楽しさに直結するのです。これって、商店の「品物の並べかた」や「店頭での演出」と全く同じだということがわかるでしょう?

たとえば、土用の丑の日なら「うなぎの蒲焼き」を店頭で、煙を立てながら実際に焼く。ジュゥ〜ジュゥ〜という音と煙、そして「こんがり焼けた蒲焼きの香り」が、そこらじゅうに立ちこめる・・・ この「音と煙」そして「香り」が無ければ、蒲焼きなんて売れるものか!ということが、商店の店主ならば、すぐに「ピンとくる」のではありませんか?

インターネットの世界も、これと全く同じなのです。「今日は、何を売っているのか?」「今は、何が旬なのか?」それが「ひと目」でわからないようなお店は、やっぱり「素通り」されてしまうのです。ただ「音と煙」それに「こんがり焼けた香り」というものは実際には表現できない。しかし「そういう写真」ならば、何とか撮影できないこともない。

この「音と煙」「こんがり焼けた香り」を、業界の専門用語で「シズル」といいます。インターネットの写真には「シズル」が必要になるのです。肉屋さんが「うちの作った自家製手づくりハンバーグは、こんな風に作ったんだよ」なんて能書きをたれるより、「ジュゥ〜〜〜〜〜ッ!」という音のほうが「何倍」も「買いたくなる気持をそそる」・・・ 実際の店舗のお客さまも、インターネットのお客さまも何ら「かわり」はないのです。

インターネットの操作ができる人は、この「シズル」というものを知らない。お客さんに、こちらが何を仕掛ければ「ドキッとするのか?」ここらへんの話は「熟練の販売スタッフ」のほうが、実感としてわかっていらっしゃる。

ほら!何も「むずかしくない」のです。インターネットを作ることができる人に、熟練のスタッフが、「ジュゥ〜〜〜〜〜ッ!」がもっとないと、お客さまは振り向かないんだよなぁ・・・とアドバイスする。

その「お客さまが立ち止まるツボ」は、絶対に「熟練の販売スタッフ」のほうが経験値で理解している。しかし、そういう人は「インターネット」が怖くて触れない。逆に「インターネット」を作ることができる若い人は「お客さまが立ち止まるツボ」がわからない・・・ 

この「両方」が必要になっている。単純に、そういうことでしかないのです。逆にいえば、実際の店舗で反応をさんざん見てきた熟練のスタッフのほうが「ツボ」を明確に理解していることが多い。

これは、あくまでも商店主の人たちに向かって、例として表現した内容ですが、これは会社の経営者にとっての「会社のお客さま」でも、販売スタッフにとっての「お客さま」でも、セールスマンにとっての「お客さま」でも、まったく同じなのです。新しい場所にいらっしゃる「お客さま」をこのように喜ばせるのも、せち辛い思いをさせるのもプロフェッショナルの方々の考え方、やりかた、つまりは「個性」なのです。

たとえば・・・ガス漏れの警報器が鳴った時、100メートル離れているところにあっても、ガス漏れの原因を調べに来てくれるまでに1時間かかる「ガス屋さん」より、20分で飛んできてくれる「隣町のガス屋さん」のほうが、お客さまにとっては「近い場所にいる」のです。

実際のお店でも、こういうことが起こります。インターネットの世界では、もっともっと、こういうことがたくさん起こっているのです。

どうしても食べたい、地域限定の旬な食材がインターネットでしか手に入らない。いいえ、インターネットであれば、その地域にまで移動しなくても手に入る・・・ 何軒か、その旬な食材を扱っているお店があって・・・ 美味しそうに「ジュゥ〜〜〜〜〜ッ!」と音を立てていそうなお店と、そうじゃないお店がある。自分が買い慣れたお店と、そうではないお店がある・・・ こんなのって商店街の競合店舗との勝負とまったく同じじゃないですか。

新しい時代に対応してください。などと、あっちこっちで偉い先生がたがおっしゃっていますが、素直に話を聞いてしまったら、オレは年配でインターネットなんて良くわかんねぇから、もうダメだな・・・ なんて気持になるかもしれませんが、インターネットがわかる人たちには「集客のノウハウ」や「賑わいを作るノウハウ」なんて、さっぱり持ち合わせていませんし、どうして良いかなど、まったくわからないのです。

実際のお店で、ただ親切に、ていねいに・・・なんてことをやっていながら、インターネットのお店は開いていない・・・そこに、あなたの扱う商品がどうしても欲しいと思っていらっしゃる「500キロ離れた場所に住んでいて、携帯電話を「たった5分」操作すれば、あなたのインターネットのお店から買い物ができるお客さま」は、あなたのお店から買いたいのに買えない・・・ 

そんな、バカな話があっちゃいけません。お客さまが悪い・・・景気が悪い・・・なんて言っている場合じゃないんです。

とはいえ、確かに若い人とベテランが一緒に仕事をするのは大変です。若い人の未熟さ、せっかちさ、希望の尊大さを、経験豊富なベテラン選手が補佐をして、援助をしていくような形をとるというのが、この時代に即したやりかたではないのでしょうか。


さて、今日はこのあたりで・・・


「お客さん 引っ越したのは そこですか。」




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