「なぜ売れるのか、どうすれば売れるのか」シリーズの初めから読む
黙っている場合じゃありません。
お客さまの気持を汲んでください
「みかん箱11ケ分のお客さま」は、こんな風に怒っていらっしゃいます。「あなたの会社のバッチを付けた人」「あなたの会社の名刺を持った人」が「まがったこと」をするから許せない!と怒っていらっしゃる。「あなたの会社のバッチを付けた人」「あなたの会社の名刺を持った人」が「隠しごと」をするから許せない!と怒っていらっしゃる。「インチキ」していることが許せない!と怒っていらっしゃる。「不親切な対応」が許せない!と怒っていらっしゃる。「不公平」が許せない!と怒っていらっしゃる・・・
「あいまいな返事」が許せない!と怒っていらっしゃる。「どうして無視するんだ!」と怒っていらっしゃる。「余計なこと、余分なことまでやらせるな!」と怒っていらっしゃる。「弱いものイジメ」をしているのが許せない!と怒っていらっしゃる。「あつかましい」じゃないか!と怒っていらっしゃる。「自分だけ良い子するな!」と怒っていらっしゃる。「なぁなぁ主義」で手抜き対応するな!と怒っていらっしゃる。不誠実じゃないか!と怒っていらっしゃる・・・
そういう「お客さまの雰囲気」を何となく察している。そして、直接、面と向かってはいえないなぁ・・・ しかたがない。腹が立つところが直ったという「評判」が聞こえてきたら、また「あなたの会社の商品を買うことにしよう」・・・ それまでは、しばらく距離を置いておこうか・・・ というのが「お客さまの本心」なのです。「お客さま」には「お店を選ぶ権利」も「商品を選ぶ権利」も「販売スタッフを選ぶ権利」も「セールスマンを選ぶ権利」も全部あります。
さらに「イヤだなぁ・・・」と思ったら「ニコニコ笑顔で対応」しておいて「黙って腹を立てて、あなたの会社の商品を買わない権利」さえあります。お客さまに、わざわざ「モンクを言わせる」なんて、絶対にやっちゃいけないことです。それは、お客さまにとっては「大好きな、あなたの会社の商品を、二度と買いません」という「最後通告」になってしまいます。そもそも、あなたの会社の商品を買いたくてしかたがないお客さまが最後通告なんぞ、したいわけがありません。ですから、黙っているのです。
そういう「お客さまの雰囲気」を何となく察している。でも「直接、耳に苦情は入ってきていない」・・・ だから「まぁ、いいか・・・」と知らん顔を決め込む。良いんですか? 本当に・・・ そんなことをやっていて・・・ こういう声は「マジメにガンバっている現場」に入ってくるものです。そして、第一線で頑張っている「平社員」は、こう思うのです。「お客さまの苦情を上司に報告したら、きっと上司が怒るから黙っていよう。苦情に対応しなきゃダメじゃないか!と主任が怒るまでは知らん顔していよう・・・」
そりゃぁ、そうでしょう。「苦情」というものは「お客さまの社長に対する失望であり、お客さまから、それを直せば、また買いにいくからね!という期待と応援」なのですが、その「耳の痛い期待の声、応援の声」を聞いたら「誰がお客さまからモンクを言われたんだ!」と、話を聞いた社員を怒ったりする社長がいたりすると、みんな社長に隠すようになります。わざわざ「飛んで日にいる夏のムシ」なんて目に逢いたい人なんか、いるわけがありません。
しかし「苦情」というものは「社員への苦情」ではなくて、ぜんぶ「社長への苦情」なんですね。お客さまは、そういう風にしか思っていませんし、実際に「ガンバレ!社長!」と思っているからこそ、わたしたちがヒアリングの苦情アンケート調査をすると、本気で「これを直してくれれば、絶対に買いにいくんだけどねぇ・・・でも、今は期待していた分だけ腹が立っているから、妙な顔して大好きな商品を買いたくない・・・」なんておっしゃるんです。
「平社員」は「主任の顔色」を見る。結果、どうにもできずに黙っている。「お客さまの苦情という名の期待に対応しないと上司からオレが怒られてしまうじゃないか!と、主任から怒られないから対応しない」・・・主任は係長が怒らないから対応しない。係長は課長が怒らないから対応しない。課長は部長が怒らないから対応しない。部長は取締役が怒らないから対応しない。取締役は社長が怒らないから対応しない。
平社員は主任に「おまえが苦情を起こしたのか!」と、社長への苦情を平社員のせいにしちゃうし、平社員も「そういう空気」を読んでいるから、社長宛の苦情を黙って隠す。主任の耳に聞こえてきても、主任も社長あての苦情を黙って隠す。係長の耳に聞こえてきても、係長も社長あての苦情を黙って隠す。課長の耳に聞こえてきても、課長も社長あての苦情を黙って隠す。部長も取締役も・・・
結果、誰も怒らない。誰もが社長あての苦情を社長に伝えようとしない。社長は「どうして業績が上がらないんだろう?」とクビをひねる。取締役に「どうしてだ?」と聞いてもクビを横にひねる。「調べてくれ」と取締役に頼めば、取締役は部長に確認する・・・ 今の世の中じゃありませんが「儲かる情報のデフレ・スパイラル」みたいな話になってしまうのでしょう。
さて、今日はこのあたりで・・・
「日々進化 苦情が出るのは 当たり前
耳をふさげば お客が離れる。」
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