「商売道」なぜ売れるのか、どうすれば売れるのか。: 本気で「商人」をやりましょう。No.30

「なぜ売れるのか、どうすれば売れるのか」シリーズの初めから読む

いまこそ、商人再学習時代

時流とは「実感」のこと

さてみなさん、ここで説明しようとしている「時流学」は、どこかで教えていたりするものでも、なにかの本に書いてあったりするものでもありません。これは、ハッキリいうと、みなさんがたの「実体験による感動」のことなのです。「時流」などというものは、誰かに教えてもらって「理解」できるようなものじゃなく「実体験して感動して自覚する」ものなんですね。

「時流とは、実体験によって感動して「これは楽しい」「これは便利だ」「これは面白い」「これは夢中になる」と自覚するもの」であって、「自覚できる触覚があってこそ、時流がある」ということになります。なんだか禅問答のようになっちゃって、実は、ちょっと顔が赤くなって下を向いていたりするのですが・・・恥ずかしがっている場合でもなさそうなので思い切って、続きを書くとするならば・・・

「感動によって、あなたの中にある感情が反応したことによる自覚、それが時流」であるとすれば「あなたの感動こそが時流である」・・・もっといえば「あなた自身の感覚が時流である」さらにいえば「あなたが時流である」ということになっちゃうんです。いよいよ大変なことになりました。いやはや、まったく大変です。

時流というものは「新聞や雑誌」を切り抜いたり、インターネットで文字情報を見たから「つかめる」というものではないんですね。立ち話や、雑談が上手だからといって「つかんでいる」というものでもないんです。人より早耳で何でも珍しがりやだからといって「つかんでいる」ということにもならないんです。ここがむずかしい。ここがイチバン「プロ」として大切なところなんです。

わたしは今、これから起業しようとしている人を相手に「お仕事入門講座」を開催しようとしているわけでありません。ご自宅でヒマな時間をもてあましている奥さまがたに「在宅お小遣い稼ぎ講座」として、これらの内容を紹介しているわけではないのです。

会社の経営者、商店の店主、責任者、プロ根性を持っている販売スタッフ、プロフェッショナル感覚で働いているセールスマン、そういうベテランの「みなさんがた」を相手に、この内容を伝えているのです。ですから「時流」は「モノ知り志向」「モノ知り感覚」では、とてもつかめるものではないことをハッキリ御説明しておきたいのです。

「時流」は知識ではないんです。わけのわからない内発するものなのかもしれません。あなたの五感から刺激的に内発する「兆しの発見」こそ、わたしは「時流そのもの」だと思っているのです。やっぱり「プロの商人」としての「反射力」「反応力」のことなのでしょうねぇ。新聞に書いてある記事の一部を蛍光ペンで千をひいたからといって身に付くわけではありません。

インターネットの打ち出しや、業界紙の記事の切り抜きだのを集めてみたり、そういった記事をメモしたノートだの、単に用心深いだけの「お勉強行動」で手に入る感覚ではないのです。上手に表現できるコトバが見当たらないので、わたしは「時流とは自覚できる感覚」と表現しているわけですが・・・このごろ、とっても残念に思っていることは、この「自覚のなさ」が商人感覚を平均化、標準化してしまったと思っているのです。ですから・・・

「面白い経営者が少ない」「ちょっと変わった商人がいない」「独特の世界観を持つビジネスマンがいない」「会社ごとの時流がない」「お店ごとの時流がない」「セールスマンごとの時流がない」「販売スタッフそれぞれに時流がない」「商品ごとに時流がない」「大小の違いがある程度です」「絞っているか拡げているか程度の違い」があるだけです。

「どこも同じ、どの人も同じ」なにもかも「似たり寄ったり」・・・何もかも同じで「時流」がありません。「時流」とは「あなたの感覚、あなたの行動、あなた自身」のことです。いまこそ「再勉強」をする時です。

さて、今日はこのあたりで・・・

「探してる。お客さまは、話題が欲しい。
　　どこに行っても、似たり寄ったり。
　　誰に会っても、似たり寄ったり。」

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