2010年4月18日日曜日

本気で「商人」をやりましょう。No.36


素人商売に負けていられない。

さて、ここで少し、わたしの考えている「素人感覚」「素人の気持」についての時代的な認識を書いていきたいと思っています。わたしは、このブログでこのシリーズを書き始めてからも、もうひとつの「商品開発マンのためのブログ」で、いくつかのシリーズを書いている時も、一貫して「プロ意識が大切だ」「プロはプロらしくあれ」「玄人は玄人らしくあれ」と叫び続けてきました。

「プロぐらい、お客さまにとって参考になって、役に立って、嬉しい存在はいないんだ」と、ずっとこれまで強調してきたのです。そして、大きな方向は、これからも変らないだろうと思います。その、わたしが今回は「素人を見習え」「素人を怖がれ」といっているのです。現在では「死語」になっているコトバかもしれませんが、旧来より商売の世界には「素人主義」というものがありました。この感覚は、大昔から確かに存在していたのです。

常に、素人のように新鮮に物事を見るクセをつけなさい。初心を忘れてはいけないということを意味しています。それこそが「プロ」であり「玄人」なんだよ・・・という話だったのでしょう。現在でも「初心忘れるべからず」というコトバは残っているようですが、商売の世界では「素人主義」というコトバが使われてきたのです。

しかしながら、今の時代はいささか違ってきているようです。どうやら「素人の時代」なんですね。「素人の感覚」「素人の目」「素人の選択」「素人の基準」「素人の発想」そして「素人の技術」までもが高く評価される時代になってしまったようです。「何がそんなに良いんでしょうか」「何がそんなに高く評価されているんでしょうか」・・・ やっぱり、考え直さなければなりません。これは・・・ どうやら、素人側のノウハウが、プロのノウハウをすんなり乗り越える時代になっているんですねぇ。

それは、いったいなぜでしょか。カンタンにいえば「プロの研究不足」があるからです。プロフェッショナルの勉強不足が目立つからです。まぁ、それもありますが、いちばんの原因は「生活」なり「意識」なりが発生した時点で、それぞれ「課題」が根付いてしまうという文化体質のようなものが生まれてきてしまったからです。集約して「商いとして体制を作る」に、あまりにも早いスピードで根付いてしまうことが、プロ文化・玄人文化になる前に素人文化として根付いてしまうということなのでしょう。

高速高度の定着性文化になってしまったのです。これは時代の傾向です。あっという間にモノにするという高速高度の熟練性文化になってしまっているのです。まさに、玄人文化衰退の時期がきているようです。たとえば「プロ販売スタッフの時代」ではなく、それこそ「自宅にいる奥さん」が「プロ級の販売スタッフ」として「インターネット販売で活躍する時代」になってしまう時代になりつつある。

話が身近に走り過ぎて、ちょっとイヤな感じがしないでもありませんが、まぁ、わかりやすいので、これで良いことにしましょう。ただ「専門とはなにか」を、もう一度じっくり考え直す必要があるのではないかとは思うのです。専門なり、ベテランなりが、その地位と名誉と利益を守るためには、いま一度「素人とはなにか」「素人感覚とはなにか」「素人の目線とはどういうものか」を、じっくりと考え直す必要があるのではないでしょうか。

それくらいの自省、反省、検討は必要でしょう。そうするだけの値打ちもあるように思います。「素人感覚」とは「玄人・プロフェッショナルが、ハッと驚くセンスのことです。カンタンにいえば、度胸のことかなぁ」・・・ 「素人目線」とは「玄人・プロフェッショナルの目では絶対に見えないセンスのことです。これは店の都合、会社の都合などを考えず、事実を直視する目線のことでしょうか」・・・

つまり、プロの「感覚」や「モノの見かた」をしのぐ「純粋なセンス」、プロのテクニックをしのぐ「熱心なセンス」、このふたつが、すべての「お客さま」を納得させてしまうわけです。少々、まわりくどくて理解しずらい説明になってしまったかもしれませんが、わたしの認識では「プロ」「玄人」のみなさんが「仕事に飽きて」しまっていようと、「自分の担当する商品に飽きて」しまっていようと、お客さまのほうは、売る人の気持なんぞ関係ないということなんです。

プロの魅力を感じなくなった大勢のお客さま、プロの威力を知らなくなった大勢のお客さまが存在しているという事実があるのです。つまり「あなたのことなんぞ、どうでもいい。まるで気にしていない」というお客さまがイッパイいるということです。カタログや、テレビや、インターネットによる「売場のないショッピング」が、お客さまの「度胸」と「直視」によって、うねりのように押し迫っています。わたしにはそう見えてしまいます。
さて、今日はこのあたりで・・・


「玄人よ 抜かれていると まずは認めろ!」




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