2010年4月11日日曜日

本気で「商人」をやりましょう。No.29


商人の「学び」は「時流学」だ。

このブロックは「商人」という「古めかしいコトバ」を使っています。これは、周りの仲間たちが、わたしに対して常日ごろ、こんなことを言っているからです。

「加納さん。あなたがイチバン得意なことは、エンドユーザーが面と向かって言えない気持を聞いてまわること。それを知ってしまったら隠していることができなくなる。

エンドユーザーと一緒になって腹を立て、ブツブツとモンクを並べ立てることが、あなたの得意なこと。それを書き並べてしまえばブログはできあがる。しかも、上品じゃないから良い。ズバリ生々しく言い切ってしまえば良い・・・」

そして「切れ味よく、いつものセミナーや、講演会のように、相手のために悪役商会を演じる。とてもイジ悪く・・・ それがいい。ビジネスなんてカッコイイ言葉は似合わない。真っすぐな心を持った古めかしい男が吐き捨てる言葉。

ならば、やっぱり言葉だって古めかしいほうが良いに決まっている。ビジネスじゃない。きっと「商い」や「商人」という言葉のほうが、あなたらしい。」

そんな風に、はやし立てられてしまったからなんですね。

わたしは器用に「タイトル」や、書くもの、ケチをつけるもの、腹を立てたあとのおさめかたが変ってしまう人間ではないものですから「じゃぁ、そうしようか」とノリに任せて書き始めたのですが、その時「商人」とは、なんと古めかしくも懐かしい名前をスタッフが持ち出してくれたのだろうと思いつつも、内心、ニヤリとしてしまったのです。

どうやら、わたしの心の奥底には「コンプレックス」らしきものが潜んでいて、ジクジクと攻め立てるのが楽しい性質が眠っているようで・・・ まさか、自分の周りのスタッフが、そこまで見抜いて、今回のシリーズをかけと言い出すなどとは思いもしなかったのです。

しかし、わたしのような「言いたい放題コンサルタント」でも、正直いって、自分の意見というか文章というか、そういう自己表現が嫌になることがあるのです。

たしかに、わたしは自由のな立場にあります。誰にも遠慮する必要のない立場にいます。しかし「モンクをいう」ということは生理的にも情緒的にも自分をイジメる作業なのです。ですから、なかなか本論に入れずにグチグチという話が長くなってしまう・・・ 入ってしまっても、途中に雑談を混ぜて、そこから抜け出そうとしていまうのですが・・・

そういうわたしが、ここから本気で腰を据えて書こうとすることは、平凡中の平凡、常識中の常識、「当たり前」の中の「当たり前」・・・「商人が、プロフェッショナルが、玄人が・・・遅れているなら、再勉強をしないと追いつけない」ということなんですね。

「商人の再勉強」「プロフェッショナルの再勉強」「玄人の再勉強」とは何か。「再び、もう一度、重ねて、念のために・・・大変、失礼だとは思うのですが・・・」ということなんです。

ここで「何を勉強せよ」とか、「これを勉強せよ」とか、「科目」や、「テーマ」や、「範囲」を示そうなどとは思ってもいません。わたしは「経営者のみなさん」「商人のみなさん」「ビジネスマンのみなさん」「プロフェッショナルのみなさん」「玄人のみなさん」再勉強をしてください。

そう申し上げたいのです。今回の話はこれひとつのみです。そこで「商人の再勉強」とはいったいどういうことを指しているのか、このあたりのことをしっかりと、お互いに定義づけるなら、共通認識をもつなり、確認しあうなりしなければ、話が先に進まないように思います。わたしは「商人の勉強」というものは「時流を学ぶこと」「時の流れ、流行、トレンドを、自ら学ぶこと」これしかないと思います。

成功している商人、プロフェッショナル、経営者、玄人・・・ そういう人が、みなさん口を揃えて同じことをおっしゃるからです。次はこうなる兆しがあるから、手を打っておきたい・・・ そうやって、先手、先手を打っていらっしゃる。

たとえムダになろうとも、とにかく「手を打つ」ということを忘れない。それは、何十年、何百年前から、何ひとつ変っていない「商人の姿勢」「プロフェッショナルの美しいフォーム」「経営者のありかた」「玄人の心得」というものかもしれません。

今風、わたし流のいい方にするならば「時流意識の商業化」ということになるのでしょうか。「システム化」や「ビジネスモデル化」というものではなく「時の流れ、や時の流れの変化に対して、いかに商業価値観の中に反射的に組み入れていく」というか・・・ そういう「変化に即座に対応できるフォームづくり」・・・「そのための勉強」のことです。

よく考えてみてください。「商人」から「時流感」「時流に対する反射力」を抜き取ってしまったら、中身はスカスカ・・・ いってみれば「骨無し状態」になってしまうではありませんか。これまでの話を少し整理してみますと、次のようになるのでしょう。

「時流学とは、時流意識のを商業化する反射的なシステム構築力」つまり、時の流れによって変化したポイントを、いかに商業価値観のなかに組み込んでいくかの「ノウハウ」ということになるのでしょう。

このことは「生活者、消費者のニーズに沿って」とか「お客さまの要望の先取り」とか「流行に敏感に対応する形で」とか、いろいろな「いいかた」で、いろいろな人が親切ていねいに語っていらっしゃることと大差ないかもしれません。

しかし、軸を「お客さま」「消費者」「生活者」に持っていくと、結局、「仕掛ける側の商人・プロ・玄人」が「生活者であるお客さま」に振り回されてクタクタになる・・・という結果を招きかねないのです。

ですから、単に「消費者の消費感情の範囲でゴソゴソ考える」という感覚ではなく、もうひと回り大きく「時の流れの中でつかまえていく」と考えるわけです。「ニーズ」だの「願望」だの「流行」だのというコトバを使っているうちに、感覚がマヒして「何百年も昔から同じことをいっている」ような気がしてしまうものです。

結果、なかなか「時代の動き」「時の価値観の流れ」を「勉強」しようという気にさせてもらえない。コトバというものは本当に不思議なものです。聞きなれていくうちに「刺激」がなくなっていくのです。

 そこで「時流を勉強しよう」と、新しいコトバに言いなおすと、本質的には同じであっても「ちょっとやってみようかな・・・」という気持になってくださるのではないかと思ったのです。

さて、今日はこのあたりで・・・


「認めよう。遅れていると 認めよう。違うといっても売上 落ちてる。」




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