2010年3月11日木曜日

さて、仕切り直しましょうか・・・


しばらく出張が続いており、もうひとつのブログでバタバタしていたりして、こちらの更新が「おざなり」になっておりました。ちょっと、ガンバってこちらも更新をしていきたいと思っています。
 

はじめに-1/3


経営感覚を持って働いていらっしゃるみなさん。こんにちは。商売科学研究員の「加納 光」でございます。毎日のお仕事ご健闘のことと思います。社長、幹部、従業員の方々、みなさん、それぞれに全力で頑張っていらっしゃることと思います。

商売のことがいつの間にか「ビジネス」と呼ばれるようになり、商店のことがいつの間にか「流通」と呼ばれるようになりました。商売という商売が、何もかも「ビジネス」と呼ばれるようになり、何もかもが「産業」として取り扱われるくらいに巨大なものになってしまいました。

しかし、考えてみますと、お客さま「一人ひとり」は、そんなに巨大になっているわけではありません。豊かになった、豊かになった・・・メディアからは、そのような「ことば」も頻繁に聞こえてきますが「本当に豊かになった」と実感を持った人は、ほとんどいらっしゃらないのが実態ではなかろうかと思います。

「1人のお客さま」と「1人のビジネスマン」・・・ こういうとイメージしにくいですね。「1人のお客さま」と「1人の商売人」・・・こういうきわめて「私的な関係」は、今も昔もなにひとつかわるところがありませんし、豊かな物量時代であればこそ、かえって「その不満や苦情、不平や恨み」といったものがこころの底に、渦高く積み上ってきているのが実態のように思います。

1960年代から1980年代へ、このとてつもないほどの「高度経済成長期」・・・。そして、インターネットが開発された1990年代から2010年へ・・・このとてつもないほどの「高度情報経済成長期」・・・ こういった「革新(イノベーション)」のなかで「システム化されたビジネス」は、ドンドンすすんでいったのでしょう。

しかし、積み残されたままになっているのが「人間商法」を実践することができる「プロフェッショナル育成」ではないかと残念に思っているしだいです。

世界第2位の経済大国となり、モノがあふれ「モノ離れ」が進んでいるといわれていますが、この中の特に大きな要因は「人離れ」という部分であるといい切れてしまうのです。

コンサルタントという仕事を始め、師に弟子入りして15年・・・ 欠かさず続けていること、それは「ご依頼先の最終購買者」からの「不満」を集めること。

私の手元に集めた「直接ヒアリングを行ったアンケート記録」は、約10年間で「みかん」の入っているサイズの段ボール箱「11ケ」にも及びました。業績が下がっている企業に対する不満のほとんどが「人離れ」であること。これが原因となり「店離れ」「企業離れ」「品離れ」が起こっているという実態があるのです。

結果的にエンドユーザーを「まぁ、そんなに急いで買うこともないだろう・・・」というところまで追い込んでいってしまっているという実態が、生活の中にドスン!と座り込んでいるというのが、お客さまの「本当の姿」です。

「売れない、売れない」という企業の声に混じって、最終購買者の「気持ち良く買わせてくれない、満足する形で買わせてもらえない」という「お客さまの声」が、アンケートの中から「悲鳴」のように聞こえています。

(つづく)




ランキングに参加しています。




       次のページへ →