2010年3月14日日曜日

思いつくままに・・・ No.1


ニート・アルバイター・派遣社員

世の中には色々な仕事があるものです。「しょう害者」のリハビリテーションのために「音楽を使う」というものがあるそうで、その実践を行うから「見に来ないか?」と声をかけていただくチャンスがありました。新しいものは買ってみる、見てみる、触れてみる。これがコンサルタントの信条です。百聞は一見に如かずといいますが、話で聞いたり新聞の記事を読んだりするより、現場で現実を見るほうが情報量が多い。

写真や動画が二次元情報なら、文字は一次元情報、現場は三次元情報です。パソコンのデータでも、文字だけのデータの重さと、写真情報のデータの重さは、驚くほど違います。写真より動画の方が数段情報量が大きいのです。さらに、その動画が6面で立体的に絡み合って動くわけですから、当然、リアルの「ライブ情報の情報量」は、文字データの、それこそ「何億倍、何兆倍」の情報量がある・・・といえるわけです。

興味があることは「現場で現実を見る」に限る。実際に、そういう「習慣」が身に付くと、新聞で読んだ。インターネットの情報を読んで理解している・・・というような人の情報量と、自分が体験から得た情報量のあまりの違いに、我ながら腰をぬかすほど驚くことも多いのです。

「音楽療法」とは、昔の歌謡曲などを唄いながらタンバリンを叩いたり、カスタネットを叩いたりしながら「感覚的な右脳を活性化させる」というものでした。そこに参加している音楽家の方、ボランティアの方々の一生懸命さに胸を打たれる思いがしました。そこに、ずいぶんとシャキっとされているお爺さんがいらっしゃいました。「ワシは軍隊上りじゃから歌は軍歌しか唄わない」といった「御年、90歳を越えた硬派のお爺さん」・・・

その「硬派のお爺さん」が、ニコリともせずにタンバリンを叩いている様子が妙におかしくて、しばらく近くで様子を見ることにしました。お爺さんは、みんなで歌を唄いながらカスタネットをリズム悪く叩くより、私と話をしたがっていた様子で、ボランティアの人もそれに気づいたらしく、1人だけリズム感の違う「お爺さんの相手」を私にお願いしますと言ってきたのです。

車イスに乗ったお爺さんは「テレビが見たい」とおっしゃるので、一緒に隣の部屋の大型テレビのところに移動してテレビのスイッチを入れました。雇用問題の番組をやっていたので一緒に見ていました。「不景気による派遣切り」「ニート問題」・・・ テレビ番組では、そういう特集をやっていました。

「ニート」というコトバが意味不明だったらしく、お爺さんは私に「ニートとは何じゃ?」と聞いてきました。「働いていない人」というと「なんじゃ。浮浪者のことかい・・・それがどうしたって?」と質問されたので「働けない人が困らないように、国が何か対策を打つといっている」と説明すると、「働かんなら、飯を喰わさにゃ良い。昔から、そうじゃ・・・」とおっしゃいました。 なるほど・・・ 間違いありません。本当にそうです。

さらに質問は続きます。「浮浪者が、何を威張って偉そうにしとるんじゃ?」と質問されたので「働く場所がないから働けないといっているようです。」と答えると、「働けないんじゃなくて、働かないんじゃろう? じゃぁ、飯を喰わすな!」とおっしゃったので、ますます、妙に納得してしまって、私は大笑いしたのです。

私が面白がったことに気を良くしたらしく、お爺さんは一生懸命にテレビをごらんになっています。そして「派遣とは何じゃ?」と質問をされたので「季節労働者のようなもの」と答えたら、「それがどうしたと言っとるんじゃ?」と質問されたので「景気が悪いからと、突然、首を切るなといっている」と説明すると、「季節労働者は、仕事が無くなったら次の仕事を探さにゃしょうがない。手が足りん時だけ駆り出されるのが季節労働者じゃ。雇い主の手が足りるなら仕事はない。だから他所に行って仕事を探す。昔からそうなっとる・・・」とおっしゃいました。 なるほど・・・ 間違いありません。本当にそうです。

さらに「アルバイター」というコトバもテレビ番組の中に登場しました。「アルバイター?」と質問されたので「日雇い労働者のことです」というと「そうか・・・日雇い労働者か・・・、それがどうした?」と質問が続いたので「生活ができるだけの収入がないようで困っているみたいです」と答えると「一生懸命に仕事をすれば、どこぞの親方が「うちでずっと働け」と雇うもんじゃ。あの人は、仕事ができん人間なのか? 一生懸命に働いとらんのか? どっちじゃ?」と質問が続いたので「どっちも、みたいです。」と答えると「じゃぁ、あの人が悪い」と一刀両断・・・  しかし、なるほど・・・ 間違いありません。本当にそうです。

「インターネットカフェで寝泊まりをしている」という話も意味不明だったらしく「インターチェンジ?」と質問をされました。「素泊まり宿のことです」と説明すると「遠洋漁業とか、山奥のダム工事に行けば、泊まるところもついとる。」とおっしゃるので、「漁業とか農業とか、身体を使う仕事はイヤみたいですね・・・」と説明すると「贅沢いうても飯が喰えんなら、そのうち諦める。働けるところがあるなら、働けるところで働きゃ良い。」と一刀両断・・・ 間違いありません。確かににそうなのです。

その番組を一緒に見ていた御年90歳を越える「人生のベテラン」から言わせると「ニートとか、アルバイターとか、派遣社員とか、わけのわからん名前をつけるから働いてもおらんクセに偉そうにしとる。浮浪者は浮浪者でしかない。日雇い労働者は日雇い労働者でしかない。季節労働者は季節労働者でしかない。そして・・・ 働かざる者喰うべからず。そんだけじゃ!」ということで決着がついてしまいそうです。 確かに・・・ 間違いありません。本当に「その通り」だと思ってしまいます。


(つづく)




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