2010年3月16日火曜日

思いつくままに・・・ No.3


不景気がやってくる度に

そもそも、肩を叩かれるなんで、毎日何をやってきたのでしょう? 冴えない顔をしてゴニョゴニョやっているものだから「退職金を2倍出すからどう?」などと言われてしまうのでしょう。情けないことに「倍」と聞いて、奥さんと相談するバカもいるようです。そんなことだから「足もと」を見られてしまうのでしょう。会社も情けないなら、40代、50代も情けない・・・

「首を切ればすむ」と思う企業と、「退職金を2倍もらえれば得」と考える40代、50代・・・ そこに「働き続ける」という「最重要な核心」や「努力」が存在していないのです。こんなことをする一方で「CS」だの「顧客満足」だのとおっしゃる・・・ そんなことをやっていて、本当に「お客さまが満足する企業活動」ができるのでしょうか? 人生の大ベテランがおっしゃる通り「双方が反省しなければならない」・・・ そんな気がしてなりません。

1971年に起こった「ニクソンショック」による突然の円高不況。1973年に起こった「第1次オイルショック」による突然の物価高不況。1979年に起こった「第2次オイルショック」による、さらなる物価高不況。1985年に起こった「為替レート安定化調整」のための「プラザ合意」による、突然の円の高騰・・・ 1990〜1992年に起こった「バブル経済の崩壊」による株価の暴落、不良債権の処理問題・・・

人生のベテランのお爺さんにしてみれば、1930年ごろの世界的な恐慌を体験し、1940年代に、貨幣価値が「1/100」となった戦後のインフレまでも体験しているのです。「100年に1度のリーマンショック」などといわれていますが、きちんと調べてみると「100年に8回目の不景気」です。

そして、そういう「不景気」がやってくる度に「本当の商人の時代」「本当のプロフェッショナルの時代」がテーマとなり「経済の巻き返し」が行われてきていたのです。テレビ番組やニュースなのでは「100年に一度の不景気だ。いったい、どう対応すれば良いのだ?」などと言っているのですが、12〜13年に一度、毎回同じことが行われてきたのです。じゃぁ「巻き返しかた」を理解している先輩に聞けば良いじゃないか・・・ と思う一方で、そういうノウハウを持った「諸先輩がた」の肩を叩いて、企業から追い出している現状・・・ 一体全体、世の中は、どうなっているのでしょうか?

毎回恒例・・・ 最近でも「また」・・・「本当の商人の時代」「本当のプロフェッショナルの時代」と言われ始めました。私は、大変「よい傾向だ」と感じております。多少「商人訓」めいていて、抽象的で、ぼんやりしている点は否めませんが、全体として「商人として、商売熱心に」という点をクローズアップしたテレビの特集などをやっていますが、そういう番組を見る度に「それはそうだ・・・」と納得してしまうのです。

1975年ごろは、スーパーマーケットの登場により「商店街」が活性しました。その時は「商人らしく、商売熱心にやろう!」がスローガンになっていました。1980年ごろは「顔の見えるサービス、アフターサービス」がスローガンになり「街の電器店」などが活性していきました。1985年以降は「顔の見える人へ、顔の見えるダイレクトメール」がスローガンになり「コムサデモード」などが急成長しました。1995年頃は「動態検索によるワンツーワン・マーケティング」がスローガンとなり「顧客管理対応・会員ポイント・カード・システム」が全国に普及しました。

結局、こういう風に不景気になる度に「マネジメント・セールス」が「個人アプローチ・セールス」へと変っていくのです。毎回、毎回・・・ 確かに、その度に「業種」や「業態」といったものは進化し、古いものは淘汰され、新しいものが成長するといった形になりますが、結局のところ「本当の商人」が「商売熱心」に企業活動に取り組んだ企業が成長し、何とか今までどおり景気の良かった頃と同じ形で周りが変らないだろうか・・・などと考えている企業から順番に淘汰されていった・・・ということが、延々と繰り返されているだけです。

毎度お馴染の「人間が商売をする不景気の巻き返し時期」がやってきました・・・ まったく「ちり紙交換」が突然家の前を通り過ぎるのと同じような話です。確かに、その時代、その時代によって少々違うところもありますが、それは、個々の時代の「業種業態の変化」によるものでしかありません。とにかく「組織だって商売をする時代」では業績が上がらない・・・ 「セールスマンや販売スタッフが個人個人の技量と誠意のレベルで、お客さまの要望に応えていく時代」が、またやってきた・・・というだけのような気がしています。

「商人の時代」「プロフェッショナルの時代」・・・ すなわち「個人の能力の時代」・・・ 「個人の復活」・・・ 毎度お馴染のパターンから考えていきますと、私は「40代、50代の肩たたき」などが起こっていること自体、まったく時代の逆行だ・・・と感じてしまうわけです。

特に「セールスの世界」においては「人が人にモノを売る」という「人間学の神髄」にふれるポイントを日常的に押さえていく必要があるのです。普通に考えれば、40代、50代は「人間学としての円熟期、完成期」であるといえるでしょう。「20代の商品学」「30代のセールス学」「40代の人間学」「50代の達人」・・・

「プロ意識」を意識しない、通常業務が「プロ意識で行われる企業体質」づくり。 「企業の哲学と実践に差違がないセールス体質」づくり・・・ 

インターネットを含めた、現代の「セールス」に対しての業績不振の根源には、「ベテラン・セールスマン」が活躍ができないことによる、「人情」や「色気」や「美しさ」の不足があるように感じてなりません。ここで紹介した「老人介護施設で出逢った御年90歳を越える人生の達人」も、私の手元にある「最終購買者(エンドユーザー)」に対する「不満アンケート調査の回答の核心」も、結局「同じところにあるのだなぁ・・・」と、妙に納得しているのです。

(つづく)




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